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modoの角度測定ノードで360°測定する方法

modoにはリギングに必要な多くのノードが搭載されています。
ノードの応用例として「条件式」ノードを使用した角度の測定について書いてみたいと思います。
modoでFBIKで制御されたスケルトン角度でモーフを制御する方法」では、Measure Angle ノードを使用してIK制御されたスケルトンの角度を測定しました。

Measure Angle ノードの問題点

Measure Angle ノードの問題点として、3個のオブジェクトの座標を使用して角度を測定するため 0~180°の範囲の角度出力に限定されていることです。ヒジやヒザをIKで制御する場合は、間接の曲がる角度が0~180°の範囲であるため概ね問題になることはありません。
ですが肩や股関節のようにIKの始点となるオブジェクトは360°回転するため、Measure Angle ノード単体では0~360°の範囲を測定できません。

Measure Angle ノードで0~360°の範囲を測定する方法

360°回転するオブジェクトの角度を測定する場合は、条件式ノード と Measure Angle ノードで組み合わせて使用します。

スケマティックの解説です。
Measure Angle ノードはオブジェクトの位置関係で測定する方向が変わってしまうのが問題です。現在どの方向にオブジェクトがいるか判定できれば、0~360°の範囲で角度を測定することができます。
このスケマティックでは緑色と黄色のロケータを2個配置して、Measure Distance ノードを使用してスケルトンがどちらのロケータに近いかで方向を判定しています。

Measure Distance の「距離出力」を 条件式ノードに接続して、操作を「AはBより大きい」に設定しました。
条件式ノードは入力されたチャンネルの値を比較して、接続されたチャンネルの値をそのまま出力したり、任意の値を出力することができるノードです。処理の分岐に使用したりできる便利なノードです。

条件式ノードでは「Trueの場合」を「出力 True 値」に変更し、「True の値」を「1.0」に設定します。
同様に「False の場合」を「出力 False 値」に変更し、「False の値」を「-1.0」に設定します。
この値を Measure Angle の「角度出力」の値と掛けることで、-180°~180°の範囲の角度を測定することができます。

-180°~180° の値でも問題ないのですが、0~360°の範囲のほうがわかりやすい場合は、
最後に180を足すことで値を180オフセットしています。

以上で0~360°の範囲で角度を測定することができました。
modo 901からQuaternion モディファイヤが追加されているので、Quaternionを理解していればもっと便利な方法があるかもしれません。Quaternion覚えたら何か記事を書いてみたいと思います。

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