Rigging

参考資料

CLIP STUDIO PAINTの漫画パース特許

CLIP STUDIO PAINTの漫画パースが特許取得してると話題なってたのでメモ。ボーン単位で変形してるっぽい?

https://astamuse.com/ja/published/JP/No/2014149748

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000005223.html

 

 

マンガパース機能

マンガ的なパース表現(目前に迫るパンチの拳だけが極端に大きく描写される等)は、マンガやイラストで迫力や臨場感を表すためによく用いられる表現技法のひとつです。このマンガ的なパース表現の作画を支援するために「マンガパース」機能は開発されました。

「マンガパース」機能は、マルチパースペクティブと呼ばれる考え方に基づいて、複数のカメラパラメータを一毎の絵に合成する方法により、3Dモデル側の変形を一切伴わずに、マンガ的なパースが適用された3D空間の表示を実現するものです。ポーズやアングルが変更されても、リアルタイムにマンガ的なパースが表示されます。

既に過去、同様の表示結果をもたらす技術はありましたが、それらは固定のポーズやアングルにおいて、3Dモデル側を変形させることでマンガ的なパースを実現しており、少しカメラを動かしたり、モデルを移動・回転させると、見た目の大きさや形状のバランスが崩れてしまうため、3Dモデル側を都度変形させる必要がありました。

3Dモデルを活用したマンガ制作の過程では、ポーズやアングルの試行錯誤が必要で、それに耐えられる技術の登場が待ち望まれていました。

この「マンガパース」機能は、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の委託研究「革新的な三次元映像技術による超臨場感コミュニケーション技術の研究開発」において東京大学苗村研究室と(株)日立製作所が案出した技術に基づき、(株)日立製作所の協力のもと開発したものです。

Tips

modoのキャラクターアニメーションのパフォーマンス

modoのキャラクターアニメーションのパフォーマンスについて書いてみます。

 

はじめに

modoはキャラクターアニメーションのパフォーマンスが遅いという問題があります。この問題を改善するためmodoは段階的にパフォーマンス改善しています。

modo 15.1になってMaya、3dsMax、LightWaveなど、他の3Dソフトで見かけるアニメーションパフォーマンスを改善する機能が一通り搭載されたように思います。

ハイポリのサブディビジョンメッシュを滑らかにアニメーションできるような改善には至っていませんが、現時点でアニメーションを作成する場合に、どのような所に注意した方がよいのかまとめてみたいと思います。

 

アニメーション再生が遅い原因は?

modoのアニメーション再生が遅い原因でよく言われるのが「デフォーマの計算が遅い」です。
リグ単体では早いのに、スケルトンにバインドした場合や、デフォーマを追加した場合にパフォーマンスが遅くなるので「デフォーマの計算が遅い」と言われていました。

しかし、開発者の方の発言によるとmodoのデフォーマはマルチスレッドで計算しており、実際の原因はグラフィックボードに送信するためのデータ生成(メッシュの細分割、三角形のインデックスの生成、法線計算、位置の計算)がボトルネックになってるとのことです。
この計算はデフォーマを使用していると毎フレーム発生するので、デフォーマ計算が遅いと思われていました。

modo 13.1ではボトルネックを解消するためサーフェス計算が新しく書き直されましたが、サブディビジョンサーフェースやカーブなど、一部のポリゴンタイプはまだ作業中です。(この書き換えによってデフォーマキャッシュが使用できなくなったのが残念です)

 

GPUを強化すれば早くなる?

グラフィックボードに送信するためのデータ生成がボトルネックということは、強力なグラフィックボード(GPU)にすればアニメーションのパフォーマンスがよくなるのでしょうか?

残念ながら劇的に速くなくことはありません。昔からmodoのビューポートパフォーマンスは、GPUよりCPUの速度の方が重要だと言われています。Windows10のタスクマネージャーを使用するとGPUの使用率を見ることができますが、modoはGPU使用率が低いことがわかります。

 

もちろんGPUレンダラーのmPathや、NVIDIA OptiXデノイザなどGPUを使用する機能を使う場合はGPUの性能が重要になりますが、modoのアニメーション再生やビューポートパフォーマンスには大きな影響はありません。

ゲームエンジン的なアプローチのアドバンストビューポートを使用するとGPU使用率が上がりますが、デフォルト表示に比べてアドバンストは描画速度が遅いのでアニメーション作成に使用するのはお勧めしません。

 

恐らくボトルネックになるサーフェス計算がCPUでおこなわれているため、modoではGPUよりもCPUのクロック数が高い方がパフォーマンスへの影響が大きいのかなと思います。以上のことから、modoでアニメーションを速くするには以下の2つが重要になります。

  • クロック数の高いCPUを使用する。またはCPU使用率(計算量)を下げる
  • GPUに転送するデータ生成量を減らす

modoに限らず3DCG全般で同じ事が言えますね。

 

キャラクターアニメーションのパフォーマンスをよくする方法

前置きが長くなりましたが、modoでキャラクターアニメーションの再生パフォーマンスを速くした場合は以下の点に注意するといいです。

  • サブディビジョンはOFFの状態でアニメーションを作成すると軽い
  • サブディビジョンを使用する場合はSub-D、またはOpenSubdivを使用する
  • 速いリグを使用する
  • 複数のキャラクターが登場するシーンは、シーンを分けて作る
  • メッシュに依存したリグは避ける
  • 「メッシュスムージング」「シェーダーツリーを使用」をOFFにする
  • ディスプレースメントやバンプを使用する場合は、レイヤーの「GL 表示」をOFFにする
  • プロキシメッシュや代理メッシュを使用する

 

以降ではキャラクターアニメーションのパフォーマンステストについて書いてみます。

 

アニメーションのパフォーマンステスト

キャラクターアニメーションを速くする方法をまとめるにあたり、「ポリゴン数」「リグの速度」「ビューポートの表示」の設定を切り替えて、アニメーション再生のパフォーマンスをテストしました。

自分のPC環境でファイルをダウンロードして検証できるように、modoで代表的なリグであるCharacterBoxとACSのサンプルシーンを使用しました。

テスト環境

modo 15.1v1

 

フレームレート

アニメーション再生のパフォーマンスはGLメーターで表示されるフレームレートを参考にします。

 

リアルタイムで再生 OFF

「リアルタイムで再生」はOFFにします。

「リアルタイムで再生」はシーンのフレームレートを維持するように再生するオプションで、ONの場合はアニメーションの再生速度が低下した場合にフレームをスキップすることで、シーンのフレームレートを維持しようとします。

OFFにするとシーンのフレームレートに関係なく、再生可能な最高のパフォーマンスでアニメーション再生します。アニメーションの再生速度が低下した場合でも毎フレーム描画するので、パフォーマンスを調べる場合は「リアルタイムで再生」をOFFにする必要があります。

 

一口にキャラクターアニメーションと言っても「ポリゴン数」「リグの速度」「ビューポートの表示」など様々な要素で構成されています。
個々の要素ごとに分解して何がどのくらいアニメーションに影響を与えているかテストしたので、キャラクターアニメーションの参考にしてください。

 

デフォルト状態のパフォーマンス

まずはmodoデフォルト状態のパフォーマンスです。

モデルのポリゴン数を近くするため「Human.lxo」はサブディビジョンレベルを3から2に変更、「Bolo_Walk.lxo」は1から2に変更しました。
ポリゴン数は「Human.lxo」が59,296トライアングル、「Bolo_Walk.lxo」が33,600トラインアングルです。

 

画面キャプチャーしてるので、少しフレームレートが遅くなってます。また、記載してるフレームレートはおよその値です。

85FPS。

34FPS。

 

 

ポリゴン数

ポリゴン数の違いによるパフォーマンスをテストしました。

ポリゴン数が多ければ当然遅くなるのは予想できますが、サブディビジョンサーフェースを使用した場合と使用しない場合、サブディビジョンの種類でどのような変化があるかテストしました。

アニメーション用途ではSub-D、OpenSubdivが適していそうです。

Sub-D、PSub、OpenSubdiv

ゲームのようなリアルタイム向けモデル以外は、サブディビジョンサーフェースを使用する場合が多いのではないでしょうか。
modoには3種類のサブディビジョンが搭載されていますが、各サブディビジョンでのアニメーション速度をテストしました。

  • Sub-D : modoオリジナルのサブディビジョン Tab
  • Catmull-Clark(通称PSub) :ピクサーからライセンスしているサブディビジョン Sift + Tab
  • OpenSubdiv : Catmull-Clarkのオープンソース版。GPU計算に対応ししている

サブディビジョンサーフェースはポリゴンを細分割して、曲線的なモデルを作成する機能です。Sub-DとCatmull-Clarkでは分割アルゴリズムが異なるので、サブディビジョンレベルによってポリゴンの増加量が違います。

 

Sub-D

サブディビジョンレベル 0 (ケージ ON)

79FPS。レベル 0よりレベル1の方がフレームレート出るので、レベル 0は最適化されていない等の問題がありそうです。

 

33FPS。レベル 0からレベル5までフレームレートに大きく変化がないので、このような単純なモデルの場合サブディビジョンよりACSのリグ計算がフレームレートのボトルネックになっていると思われます。

 

サブディビジョンレベル 1

98FPS。

33FPS。

サブディビジョンレベル 2

88FPS。

32FPS。

 

サブディビジョンレベル 3

74FPS。

31FPS。

 

サブディビジョンレベル 4

59FPS。

29FPS。

 

サブディビジョンレベル 5

49FPS。

28FPS。

 

Catmull-Clark

サブディビジョンレベル 0 (ケージ ON)

69FPS。

33FPS。

 

サブディビジョンレベル 1

74FPS。

32FPS。

 

サブディビジョンレベル 2

39FPS。

25FPS。

 

サブディビジョンレベル 3

18FPS。

18FPS。

 

サブディビジョンレベル 4

7.4FPS。

9.7FPS。

 

サブディビジョンレベル 5

2.3FPS。

3.7FPS。

 

OpenSubdiv 3.0

演算には「マルチスレッド」を使用しています。「CPU」より「マルチスレッド」の方がわずかにパフォーマンスがよかったのですが、1CPUしか使用しないようです。

本来はGPUが最もパフォーマンスがいいはずなのですが、PC環境のせいでGPUを設定するとmodoがクラッシュするため、GPUを使用してテストできませんでした。

 

サブディビジョンレベル 0 (ケージ ON)

80FPS。

35FPS。

 

サブディビジョンレベル 1

104FPS。

36FPS。

 

サブディビジョンレベル 2

83FPS。

34FPS。

 

サブディビジョンレベル 3

46FPS。

29FPS。

 

サブディビジョンレベル 4

17FPS。

18FPS。

 

サブディビジョンレベル 5

4.8FPS。

7FPS。

 

サブディビジョン OFF

サブディビジョン OFFの状態で、Catmull-Clarkを使用して細分割したモデルをアニメーションしました。

 

サブディビジョンレベル 0 相当

110FPS。

34FPS。

 

サブディビジョンレベル 1 相当

69FPS。

32FPS。

 

サブディビジョンレベル 2  相当

26FPS。

19FPS。

 

サブディビジョンレベル 3 相当

7.3FPS。

7.3FPS。

 

サブディビジョンレベル 4 相当

1.7FPS。

1.9FPS。

 

サブディビジョンレベル 5は重すぎるので省略です。フレームレートのテストを表にすると以下のようになります。

 

ポリゴン数増加のテスト結果

サブディビジョンレベルによるポリゴン分割数

サブディビジョンをONにすると、元のポリゴン数がサブディビジョンレベルに応じて細分割されます。サブディビジョンレベルを3以上にした場合、Sub-DよりCatmull-Clarkのほうがポリゴン数が多くなる。

Sub-D
Catmull-Clark
サブディビジョンレベル 1
4 倍
4 倍
サブディビジョンレベル 2
16 倍
16 倍
サブディビジョンレベル 3
36 倍
64倍
サブディビジョンレベル 4
64 倍
246倍
サブディビジョンレベル 5
100 倍
1024倍

 

Human.lxoのフレームレート

サブディビなし
Sub-D
Catmull-Clark
OpenSubdiv
サブディビジョンレベル 0
110 FPS
79 FPS
69 FPS
80 FPS
サブディビジョンレベル 1
69 FPS
98 FPS
74 FPS
104 FPS
サブディビジョンレベル 2
26 FPS
88 FPS
39 FPS
83 FPS
サブディビジョンレベル 3
7.3 FPS
74 FPS
18 FPS
46 FPS
サブディビジョンレベル 4
1.7 FPS
59 FPS
7.4 FPS
17 FPS
サブディビジョンレベル 5
49 FPS
2.3 FPS
4.8 FPS

Bolo_Walk.lxoのフレームレート

サブディビなし
Sub-D
Catmull-Clark
OpenSubdiv
サブディビジョンレベル 0
34 FPS
33 FPS
33 FPS
35 FPS
サブディビジョンレベル 1
32 FPS
33 FPS
32 FPS
36 FPS
サブディビジョンレベル 2
19 FPS
32 FPS
25 FPS
34 FPS
サブディビジョンレベル 3
7.3 FPS
31 FPS
18 FPS
29 FPS
サブディビジョンレベル 4
1.9 FPS
29 FPS
9.7 FPS
18 FPS
サブディビジョンレベル 5
28 FPS
3.7 FPS
7 FPS

 

サブディビジョンレベルを上げれば当然パフォーマンスが低下する結果になりましたが、いくつか興味深いことがわかりました。

 

OpenSubdivとSub-Dのパフォーマンスがよい

今回テストしたモデルではOpenSubdivとSub-Dのパフォーマンスがよいようです。

modoにはOpenSubdivがオープンソースとして公開される前に、ピクサーから直接ライセンスしたCatmull-Clarkを独自に実装していました。このCatmull-ClarkはOpenSubdivよりトポロジー編集が速い物だとのことですが、やはりアニメーションの再生では、OpenSubdivの方が高速なようです。

Sub-Dも決して遅くないので、アニメーションではOpenSubdivかSub-Dを使用するのがよさそうです。ただしOpenSubdivは少し動作が不安定でクラッシュしやすいように感じました。

 

サブディビジョンレベル 0より、レベル1の方がフレームレートが高い

modo 15.1でサブディビジョンレベルを0に設定すると「ケージ」が有効になる機能が追加されましたが、サブディビジョンレベル 0より、レベル1の方がフレームレートが高いです。

バグなのか最適化が進んでないためか原因はわかりませんが、パフォーマンスを重視する場合はレベル 0を使用せずに、TabでサブディビジョンをOFFにした方がよいです。

 

サブディビジョンはフリーズしない方がよい

modoはTabで非破壊的にサブディビジョンを適用することができますが、サブディビジョンをフリーズするよりも、Tabで非破壊サブディビジョンを使用した状態の方がパフォーマンスがよいようです。

modo 13.1でサーフェス計算コードの書き直しがおこなわれ、場合によっては3倍高速化しているとのことです。サブディビジョンよりもサブディビジョンをフリーズした方がパフォーマンスがよくなる場合があるかと思いましたが、非破壊サブディビジョンを使用した方がいいようです。

 

サブディビジョンレベルを上げてもそれほど遅くならない

サブディビジョンレベルを上げるとポリゴン数は指数関数的に増えますが、FPSは思ったより落ちないようです。

 

リグの速度

キャラクターアニメーションでは、使用するリグの計算速度も重要です。

アニメーション作成では何度も再生しながらタイミングを調整します。どんなに便利な自動制御が組み込まれたとしても、リアルタイムで再生できないリグには価値がありません。静止画の場合でも動作が速いほうがトライアンドエラーがしやすくなるので、リグの速度は重要です。

ここではCharacterBoxとACSを使用してリグの速度を測る方法を紹介したいと思います。リグの速度は全てのアイテムを非表示にするとわかります。

 

リグなしの速度

まずはリグをベイクした状態の速度を見てみます。CharacterBoxもACSもリグをmodo標準のスケルトンにベイクすることができます。
ここではフレームレートの変化がわかりやすいように、サブディビジョンレベル2でフリーズしたメッシュを使用しました。

Human.lxo

  • メッシュとスケルトン表示 25FPS
  • スケルトンだけ表示 420FPS
  • 全て非表示 590FPS

 

Bolo_Walk.lxo

  • メッシュとリグ表示 28FPS
  • スケルトンだけ表示 250FPS
  • 全て非表示 490FPS

 

2つのシーンでフレームレートに差が出てるのは、データの違いによる物です。
Human.lxoはポリゴン数が多いのでメッシュを表示してると遅い。Bolo_Walk.lxoは指にスケルトンが仕込まれてるので、スケルトン表示のとき遅い。ということだと思います。

 

リグの速度

リグが動いてる状態でメッシュやリグ、コントローラーを全て非表示にするとリグの速度がわかります。

  • メッシュとリグ表示 23FPS
  • リグだけ表示 160FPS
  • 全て非表示 200FPS

 

Human.lxo に指を追加

  • メッシュとリグ表示 22FPS
  • リグだけ表示 86FPS
  • 全て非表示 114FPS

  • メッシュとリグ表示 19FPS
  • リグだけ表示 44FPS
  • 全て非表示 49FPS

 

CharacterBoxは指を追加すると114FPS。ACSはおよそ49FPSがリグ速度の上限だとわかります。
リグ機能が異なるのでリグその物の速度を比べることは難しいですが、CharacterBoxやACS3は必用に応じてリグを追加できるので、リグのパフォーマンスを制御しやすいかもしれません。

 

デフォーマの計算速度

メッシュを非表示にしただけだと恐らくデフォーマの計算が走った状態ですが、メッシュを非表示にした場合と大きな違いはありませんでした。もしかしたらメッシュを非表示にするとデフォーマ計算を省くなど、最適化されてるのかもしれません。

  • デフォーマON 20FPS
  • デフォーマOFF 150FPS
  • リグだけ表示 160FPS(デフォーマONでメッシュ非表示にした場合とほぼ同じ)
  • 全て非表示 200FPS

 

またメッシュを参照するコンストレイントを使用していると、メッシュを非表示にしてもパフォーマンスが変わらない場合があります。

例えば下の画像はLocatorをポリゴンコンストレイントと、位置コンストレイントを使用したものです。ポリゴンコンストレイントを使用していると、メッシュを非表示にしてもフレームレートが遅いままです。Locatorを非表示にするとフレームレートが上がります。

リグとメッシュに依存関係がある場合は、フレームレートがメッシュの表示速度の影響を受けるようです。

 

ちなみに、CharacterBoxに自動制御を組み込んでカスタムした自作リグの場合、補助スケルトンを表示した状態だと14.5FPSでした。

このリグはアニメーション用途ではなくて、どこまで自動制御組み込めるのか色々テストしていた物なのです。IK計算後の角度を使用してスケルトンを自動制御してるのですが、IKのようにワールド座標で計算された角度に連動してスケルトンを制御しようとすると、徐々にパフォーマンスが低下するようです。1関節につき5~6アイテム動いてるので、数が多いというのもあります。

 

 

 

複数リグの速度

シーンに複数のリグがある場合の速度をテストしました。

modoはデフォーマなどマルチスレッドに対応してる機能がありますが、チャンネルモディファイヤは並列処理に対応していません。シーンに複数のリグがある場合、どのようになるのかテストしました。

やはりリグの並列処理に対応していないため、数に応じて速度が低下しました。

 

Human.lxoは指を追加して実際に使用するリグ構造に近い状態にしました。

リグ1体
  • メッシュとリグ表示 59FPS
  • リグだけ表示 86FPS
  • 全て非表示 114FPS

  • メッシュとリグ表示 35FPS
  • リグだけ表示 45FPS
  • 全て非表示 49FPS

 

リグ2体
  • メッシュとリグ表示 31FPS
  • リグだけ表示 46FPS
  • 全て非表示 65FPS

  • メッシュとリグ表示 17FPS
  • リグだけ表示 22FPS
  • 全て非表示 24FPS

 

リグ3体
  • メッシュとリグ表示 20FPS
  • リグだけ表示 31FPS
  • 全て非表示 43FPS

  • メッシュとリグ表示 11FPS
  • リグだけ表示 14FPS
  • 全て非表示 15FPS

 

リグ4体
  • メッシュとリグ表示 15FPS
  • リグだけ表示 23FPS
  • 全て非表示 32FPS

  • メッシュとリグ表示 8FPS
  • リグだけ表示 10FPS
  • 全て非表示 11FPS

 

リグ5体
  • メッシュとリグ表示 12FPS
  • リグだけ表示 18FPS
  • 全て非表示 26FPS

  • メッシュとリグ表示 6.8FPS
  • リグだけ表示 9FPS
  • 全て非表示 9.6FPS

 

複数リグのテスト結果

Human.lxoのフレームレート

メッシュとリグ
リグ
全非表示
リグ1体
59 FPS
86 FPS
114 FPS
リグ2体
31 FPS
46 FPS
65 FPS
リグ3体
20 FPS
31 FPS
43 FPS
リグ4体
15 FPS
23 FPS
32 FPS
リグ5体
12 FPS
18 FPS
26 FPS

 

Bolo_Walk.lxoのフレームレート

メッシュとリグ
リグ
全非表示
リグ1体
35 FPS
45 FPS
49 FPS
リグ2体
17 FPS
22 FPS
24 FPS
リグ3体
11 FPS
14 FPS
15 FPS
リグ4体
8 FPS
10 FPS
11 FPS
リグ5体
6.8 FPS
9 FPS
9.6 FPS

 

チャンネルモディファイヤは並列処理に対応していないので、リグの数に応じてフレームレートが下がることがわかりました。

CharacterBoxはリグのみ表示した場合と、全て非表示にした場合のフレームレートに差があります。CharacterBoxはスケルトンにプロシージャルメッシュを使用してるせいなのか、リグのみ表示してる場合に描画コストが発生してるようです。
逆にACSはフレームレートに差がないため、ロケータのカスタムシェイプ表示はそれほど描画速度に影響がないことがわかります。

CharacterBoxはシーンに3体リグを配置しても30FPSを維持できそうですが、ACSはシーンに2体配置するとリアルタイムでのアニメーション再生が難しくなりそうです。ACS3ならもっと軽くなってるかも知れません。リグは好みによる部分が大きいので、自作リグなどを含めて速度は気にしたいところです。

 

リグをベイクした状態だと5体でも30FPS出ます。modoでも工夫次第ではアイドルアニメのダンスシーンを処理できるかもしれませんが、普通に別々のシーンでアニメーションを作成した後に、シーンを合成するのがスマートだと思います。

 

ビューポートの設定

ビューポートのスタイルやオプションを変更してアニメーションの再生パフォーマンスをテストしました。フレームレートが高い方がパフォーマンスの変化がわかりやすいのでHuman.lxoを使用しています。

パフォーマンス

ビューポートプロパティの表示属性タブには「パフォーマンス」というパフォーマンスに影響する表示をOFFにするオプションがまとまってます。

データによりますが、これらのオプションをOFFにするとビューポートのパフォーマンスをよくすることができます。

 

ファー

ファー マテリアルのガイドをOFFにすることができます。

  • ファー ON 21FPS
  • ファー OFF 86FPS

 

ディスプレースメント

ディスプレースメントマップをOFFにすることができます。複数のテクスチャを一時的にOFFにしたい場合に有効なオプションです。

  • レイヤー OFF 86FPS
  • ディスプレースメント ON 16FPS
  • ディスプレースメント OFF 43FPS

 

実はこの「ディスプレースメント」や、初期設定の「GLでのディスプレースメント有効」をOFFにしてもあまり速くなりません。ビューポートでディスプレースメントを表示しなくていい場合は。テクスチャーレイヤーの「GL 表示」をOFFにする方がパフォーマンスが上がります。

 

メッシュスムージング

ポリゴンのスムージング計算を無効にしてフラットシェーディングにします。ポリゴン数の多いモデルで効果があります。

サブディビジョンを適用したメッシュには効果がありません。modoのサブディビジョンは細分割時に自動的にスムージングを適用するので、サブディビジョンを使用した段階でスムージング計算が走ります。

画像はサブディビジョンレベル 3でフリーズしたモデルです。

  • メッシュスムージング ON 5.9FPS
  • メッシュスムージング OFF 7FPS

 

 

以前、自作のモデルでメッシュスムージングのオプションが凄く効果的だった記憶があるのですが、どんな条件だったか出てこないので、思い出したら追記します。

 

シェーダーツリーを使用

シェーダーツリーの計算を省略します。テクスチャの多い複雑なモデルで効果があります。

マテリアル数が少なく、テクスチャが使用されてないモデルでは効果が薄いです。

  • シェーダーツリーを使用 ON 85FPS
  • シェーダーツリーを使用 OFF 86FPS

 

modoのシェーダーツリーはとても便利です。複数のマテリアルに同じテクスチャを一度に適用できたりマテリアルのオーバーライドが簡単で、階層構造で管理するマテリアルシステムの完成形というくらい素晴らしい機能なのですが、modoのパフォーマンスが悪い原因として上げられることが多いです。

今回調べてみたら大きな速度低下はありませんでしたが、いくつか気になる点をまとめてみました。

 

テクスチャを使うと速度が低下する

あたり前ですがテクスチャを使うと少しフレームレートが低下します。ディスプレースメントを使用すると特に速度が低下しますが、バンプもそれなりに速度低下します。

ディスプレースメントとバンプ以外は、どのレイヤーエフェクトを使用しても低下率はだいたい同じです。「ディゾルブ」のようにビューポートで効果が確認できないものや、「ポーリュームサンプル密度」のようにレンダリングでも効果のないエフェクトでも、一律フレームレートが低下します。

テクスチャを一度でもビューポートに表示するとそれ以降は若干パフォーマンスが低下し、シーンを読み直すと改善します。

ディスプレースメントとバンプを表示すると、それ以降ディスプレースメントやバンプ以外のテクスチャに切り替えてもフレームレートが落ちたままになります。

  • レイヤーなし 85FPS
  • 一度テクスチャを表示した後レイヤーをOFF 67 FPS
  • ディフューズ 65FPS
  • スペキュラ色 65FPS
  • バンプ  40FPS
  • ディゾルブ 41FPS  (バンプを表示しない場合は65FPS)
  • ボリュームサンプル密度 41FPS (バンプを表示しない場合は65FPS)

 

テクスチャ解像度を変更しても速度は一定

初期設定にはビューポートの「テクスチャ解像度」の設定があります。テクスチャ解像度を変更しても速度は低下しませんでした。テクスチャを多く使用してるシーンでは違いが出るかもしれません。

  • テクスチャ解像度 64 66FPS
  • テクスチャ解像度 2048 66FPS
  • テクスチャ解像度 4096 66FPS

 

複数のテクスチャを使用しても速度は一定

複数のテクスチャを適用しても速度は低下しませんでした。

 

テクスチャを選択すると速度が低下する

シェーダーツリーでテクスチャを選択するとわずかに速度が低下します。ドラッグアンドドロップのような操作は更に速度低下します。ディゾルブなど一部のエフェクトは選択したテクスチャをビューポートに表示するので何か処理が走ってるのかも。

特に必要のない場合は、シェーダーツリーでは選択を解除した方が少しパフォーマンスがよくなるかもしれません。

  • 非選択 85FPS
  • 選択 77FPS

 

今回テストした範囲では大きなパフォーマンス低下は確認できませんでした。テクスチャ表示やディスプレイスやバンプの速度が妥当なのかわかりませんが、表示する要素が増えると相応に処理が発生するのは理解できます。

シェーダーツリーは機能の特性上、少しの変更でもツリー全体を更新する必用があるらしく、特にマテリアルの数が多い場合にパフォーマンスを低下させることが多い言われています。
Vrayのようにビューポートを更新しないマテリアルはパフォーマンスがいいようなので、アニメーションで使用する場合は「GL 表示」をOFFにして必用なレイヤーだけビューポートに表示する使い方が適してそうです。

 

表示スタイル

ビューポートの表示スタイルを変更して、速度に変化があるかテストしました。表示スタイルの違いがパフォーマンスに影響することはないようです。

 

アドバンスト表示は遅いですが、他の表示スタイルの速度は大きく変わりませんでした。メッシュがビュー全体を覆うようにズームした場合は、ワイヤーフレームの表示がわずかに速いようです。

 

ワイヤーフレームオーバーレイ

modoはメッシュにワイヤーフレームがうっすらと表示されています。他にもビューポートで表示する様々な表示を切り替えたらパフォーマンスに影響するかテストしました。

昔使ってたソフトではワイヤーフレーム表示を使うと遅くなることがあったのですが、modoでは特に問題になることはないようです。

サブディビジョン2でフリーズしたメッシュ。

 

アニメーションを速くする工夫

ここまではmodoの機能を使用したパフォーマンス改善をテストしました。テスト結果からよりアニメーションを速くするための工夫を紹介します。

プロキシメッシュ

メッシュを関節ごとに個別のアイテムに分割して、スケルトンにダイナミックペアレントする方法です。

サブディビジョンレベル 4でフリーズしたメッシュ(948,736ポリゴン)だとフレームレートが1.6FPSしかでません。同じポリゴン数でも関節ごと個別のアイテムに分割して、スケルトンにペアレントすることで高速にアニメーション再生することができます。

  • メッシュ 1.6FPS
  • リグのみ 120FPS
  • プロキシメッシュ  100FPS

 

プロキシメッシュを使用する方法はPCスペックの低かった時代からある定番ですが効果が高いです。この方法の弱点は以下の通り。

  • メッシュを用意するのが若干めんどくさい
  • めり込みなど細かな変形の確認がめんどくさい
  • モーフを使用したアニメーションの確認に弱い

逆にキャラクターアニメーションではなく、メカニカルな物ならパフォーマンスを気にすることなくアニメーション生成できそうです。

プロキシメッシュを簡単に作成する機能があれば便利なんですけどね。ACS3にはプロキシメッシュを作る機能が搭載されてるようです。

 

保留される評価の代理メッシュ

modo 15.1で追加された保留される評価の「代理メッシュ」機能を使用する方法です。この機能はメッシュを複製してサブディビジョンをOFFにするだけで、簡単に代理メッシュを設定できるのでお勧めです。

画像では速度差がわかるようにサブディビジョンレベル1でフリーズしたメッシュにサブディビジョンを適用したモデルを使用しました。
そのままアニメーションすると32FPSくらいですが、アイテムを複製してサブディビジョンをOFFにしたアイテムを「代理メッシュ」に指定すると65FPSくらいの速度になります。

 

代理メッシュがわかりやすいように色を変えてみました。タイムラインスクラブやアイテム編集中だけ軽いメッシュに置き換わります。切り替わるタイミングで若干ラグが発生しますすが、ユニークな機能で再生パフォーマンスを改善する効果が高いと思います。
逆に編集中の操作を軽くしたい場合は、15.1で追加されたメッシュオペレーターの「評価の保留」の効果が高いです。

 

デフォーマを適用したメッシュを使用するとパフォーマンスが落ちてしまうという根本的な問題は解決することはできませんが、サブディビジョンを使用しない描画の速い代理メッシュを使用することで快適にアニメーションを作成することができるようになます。

プロキシメッシュ並みの早さすることはできませんが、モーフやデフォーマの影響も確認する事ができるので便利です。

 

複数アイテムにわける

Human.lxoは1オブジェクト1メッシュのモデルです。メッシュを複数のアイテムに分けてパフォーマンスを確認しました。

サブディビジョンレベル3でフリーズしたメッシュで、マッスルやモーフデフォーマを削除した状態のモデルです。

デフォルトは10FPS。

 

メッシュを頭、胸、腕、腰、脚の5アイテムに分割した場合。正規化フォルダは1つで、12.3FPS。

 

メッシュを5アイテムに分割し、更に正規化フォルダをアイテムごとに5つに分けた場合、11.9FPS。

 

1アイテムに全てのメッシュをまとめるより、適度にアイテムを分けた方がわずかにパフォーマンスがいいようです。デフォーマが並列処理されるぶんだけ、速度が上がるのかもしれません。

アイテムごとに正規化フォルダをわけてインフルエンスを入れた場合は、わずかにパフォーマンスが落ちました。正規化処理が複数発生するからでしょうか。

アイテムを分けた方がパフォーマンスがいいのはmodoに限らず、どの3Dソフトで同じですね。

 

ソース制限

正規化フォルダには1頂点に影響するウェイト数を制限するソース制限機能があります。この機能を使用した場合のパフォーマンスをテストしました。

ソース制限OFF、11.4FPS。

 

ソース制限3、10.3FPS。

 

ソース制限1、10.2FPS。

 

ソース制限はゲームエンジンの仕様に合わせるための機能なので、計算が速くなるイメージでしたが、実際にはわずかにパフォーマンスが下がるようです。

画像では複数の正規化フォルダを使用してテストしていますが、1メッシュ1正規化フォルダの場合でもわずかに遅くなります。しきい値を大きく設定しても速度に大きな変化がないので、ソース制限の計算コストぶんだけパフォーマンスに影響があるのかもしれません。

 

まとめ

modoでキャラクターアニメーションを作る場合は、プロキシメッシュか代理メッシュを使うのが最も効果があることがわかりました。

今回いろいろテストしたことで、これまで漠然と使ってたオプションが、どのようにパフォーマンスに影響しているのかわかりました。
modoのアニメーション機能はわりと使いやすくて高機能です。デフォーマを使用したメッシュのアニメーションパフォーマンスが低い問題は、ぜひ対処して欲しいですね。そういった意味では「代理メッシュ」はmodoの問題点をフォローするいい機能追加だったように思います。

本当は自作のモデルで代理メッシュをテストしたかったのですが、15.1でリレーションシップにバグが発生していてファイルを開くことができないので試せませんでした。バグが修正されたらテストしてみたいと思います。

もっと複雑なモデルだとパフォーマンスを下げる要因がより複雑になると思います。もしパフォーマンスの問題に遭遇したら、この記事で書いたことが何らかのヒントになったなら嬉しいです。

Tips

modoのメッシュオペレーターのアセンブリ保存

modoのメッシュオペレーターをアセンブリとして保存する方法について書いてみます。

modoはスケマティックで作成した処理をアセンブリとして保存して、他のシーンで簡単に使い回すことができる仕組みがあります。

プロシージャルモデリングに使用するメッシュオペレーターもアセンブリとして保存して使い回すことができます。しかし、メッシュオペレーターをアセンブリとして保存すると、メッシュオペレーターの順番が変わってしまう問題があります。

サンプルファイル

 

例えばメッシュをマージして、Polygon Bevel、Edge Bevel、Transform Deformerの順番でメッシュを編集するアセンブリを作ったとします。

 

上の画像のような状態で「アセンブリプリセットを保存」し、保存したアセンブリを読み込むと、メッシュオペレーターリストの順番が変わってしまいます。

また、「アセンブリプリセットを保存」する場合はメッシュの接続を切った状態で保存しないと、中身が空になることがあるので注意が必要です。

 

メッシュオペレーターの順番を維持した状態でアセンブリを保存するには、デフォームフォルダを作成して、アセンブリにデフォームフォルダを入れた状態でアセンブリ保存する必用があります。

 

デフォームフォルダを含んだアセンブリでは、メッシュオペレーターの順番が維持されているのが確認できます。

 

 

Modo15.1ではメッシュオペレータースタックノードが追加されたので、スタックノードを使用してメッシュオペレーターの順番を維持することができるようになりました。

あまりメッシュオペレーターのアセンブリを作ることがないのですが、先日この問題にははまりました。こういう初見殺しの問題は早く修正して欲しいですね。

 

参考

https://support.foundry.com/hc/en-us/articles/115001763550-Q100346-How-to-retain-the-order-of-a-procedural-layer-stack-when-creating-an-Assembly-preset-in-Modo-11

参考資料

Multimax rig

3ds Max用のキャラクターリグ「MultiMax」がリリースされてます。価格は$25。

https://lopa.artstation.com/store/9bgA/multimax-rig

 

概要

Multimaxは、調整可能な3dsMaxキャラクターリグで、基本的なスキニング以外のリギングスキルがなくても、すぐに設定できます。
キャラクターをインポートし、チューナーを適切な位置に移動させるだけで、リグがリアルタイムに調整されます。
以下のような業界標準の機能を備えた二足歩行のキャラクターリグを手に入れることができます。

  • IK/FKスイッチ
  • IK/FKスナップ
  • 弧状の手足
  • ストレッチ/スカッシュ
  • ボリュームの保存
  • 余分な手足の長さ/曲げのコントロール
  • 簡略化された指/足のコントロール
  • ハイブリッドIK/FKスパインセットアップ
  • ミラー/フリップ/リセット・ポーズ

あなたが手にするのは

  • マルチマックスリグ
  • デモキャラクター
  • デモキャラクター用4kテクスチャ3セット

将来的には、適切なドキュメントとチュートリアルを追加し、より多くの機能を追加し、ゲームエンジンへのエクスポート用に軽量化したバージョンを作る予定です。

 

リリースノート
  • ゲームエンジンでのエクスポート用に、軽量版を追加しました。
  • 手足のボーン数を減らし、"bendy limbs "機能を追加しませんでした。
    背骨と手足のストレッチ/スカッシュのためのボリューム保存はありません。

参考資料

ML Custom Deformer in Unity

Unityのエンジニアの方がハックウイーク 2021で作った、機械学習したリグから高速変形変形近似FDDAを使用したカスタムデフォーマのビデオを公開してます。

ビデオでは前腕にツイスト用ボーンが入ってないにもかかわらず、ツイスト変形してるのが興味深いですね。

 

UnityのBarracudaパッケージ(ML推論ライブラリ)を使用してFDDAベースのアルゴリズムをプロトタイピングし、訓練されたNNを変形のためにランタイムで評価しました。

このカスタムデフォーマは基本的に、リジッドスキニングパスに続いて、ボーンの回転に基づいて頂点を変位させるML補正パスを行います。

FDDA Paper

graphics.berkeley.edu/papers/Bailey-FDD-2018-08/

Tips

modoでウェイトマップをパーティクルサイズマップにリマップ

modo 15.0でRemap Weightのターゲットに「パーティクル サイズマップ」と「パーティクル ディゾルブマップ」が追加されました。パーティクル サイズマップを使ってReplicatorで複製したアイテムをアニメーションする方法について書いてみます。

 

 

パーティクル サイズブマップを使用したアニメーション

サンプルファイル

スケマティックはこんな感じです。

 

Set Weightを使ってウェイトマップを作成し、Grow Weightのステップを使用してウェイトマップをアニメーションしています。
modo 15.0で追加されたSmooth Weightでウェイトを滑らかにした後、Remap Weightでウェイトをパーティクルサイズマップに変換してます。

Spikeを使用しているのはポリゴンの中心にアイテムを配置するためです。Replicatorのソースモードには「ポリゴンを使用」という設定がありポリゴンの中心にアニテムを複製することができるのですが、残念ながらパーティクルサイズマップの読み取りに対応していません。

このためSpikeを使用してポリゴンの中心に頂点を作成して、Remap WeightにSelect by Previous Operationを使ってSpikeで作った頂点にだけパーティクルサイズを設定しています。ちょっと回りくどいですね。

 

 

Surface Particle Generatorにはウェイトマップをパーティクルサイズマップとして使用する機能があります。ランダムにアイテムを複製したい場合は、Surface Particle Generatorを使用した方がノードが単純です。

サンプルファイル

 

modo 14から15にかけて頂点マップ系のノードが増えて便利になってます。この調子でマップ制御系のノードを充実して欲しいですね。

参考資料

Modo Item Icons

modo用のアイコン集が発売されました。400以上のアイコンが含まれているようです。価格は£4。
modoのアイテムアイコンは一部のビューポートで表示されなかったり、アイコンが設定されていなかったりします。こういうのは標準で対応して欲しいですね。

https://gumroad.com/l/modoitemicons

概要

Modoの内蔵アイテム用の400以上のアイコンです。

アイコンには、プリセットブラウザのサムネイル、アイテムリストとスケマティックビューポートのアイコンが含まれています。

アイテムのカテゴリーには、アイテム、ロケータ、ライト、デフォーマ、フォールオフ、ダイナミクス、フォース、パーティクルモディファイア、プロシージャルアイテム、ボリューム、メッシュ操作、チャンネルモディファイア、アレイ、グラデーション、コマンドリージョンなどが含まれます。

15.0用に作られています。10.2までテストしてます。

Tips

modoのアイテム配置に便利なツール紹介

modoのアイテム配置に便利なツールの紹介です。

3Dソフトを使用していると、シーンにアイテムを配置するという作業が多いです。そこでmodoの便利なアイテムの操作方法として、アクションセンター、スナップ、トランスフォーム配列ツールを紹介したいと思います。

アクションセンターを使用したアイテム操作

アクションセンターはツールの基点を指定する機能です。アクションセンターはmodoの強力なモデリング機能の1つとして紹介したことがありますが、アイテムを配置する場合にも便利に使用することができます。

移動ツール

アクションセンター「ローカル」を使用すると、アイテムのローカルの角度ごとに移動することができます。
これは他の3Dソフトでもよく見る定番の動作です。

 

回転ツール

アクションセンター「自動」を使用すると、選択中のアイテムをまとめて回転することができます。
ツールプロパティの「位置のみ」をONにすると、アイテムの角度を維持した状態で位置座標を回転することができます。

 

スケールツール

アクションセンター「自動」を使用すると、選択中のアイテム+アイテムの座標をスケールすることができます。
ツールプロパティの「位置のみ」をONにすると、アイテムのスケールを維持した状態で位置座標をスケールすることができます。

 

スナップを使用したアイテム操作

モデリングで便利なスナップ機能はアイテム配置にも使えます。グリッド、頂点、エッジ中心、ポリゴン中心、バウンディングボックス、など様々な条件でスナップすることができます。

 

トランスフォームツールを使用したアイテム操作

モデルツールタブの「複製」にはアイテム配置に使えるトランスフォームツールがあります。トランスフォームツールを使用するとアイテムの配置で便利に使えます。

カーブトランスフォーム

アイテムをカーブ上に配置することができます。

 

トランスフォームスキャッタ

アイテムをランダムに移動、回転、スケールすることができます。ジッターツールも同じようなことができます。

 

トランスフォーム配列

アイテムを等間隔に配置することができます。

 

トランスフォームラディアル配列

アイテムを放射状に配置することができます。らせん状にオフセットすることもできます。

 

 

modoは他にも「ソフト移動」「シアー」「ツイスト」「ベンド」など変形ツールを使用してアイテムの位置を編集することができます。

 

今回紹介したトランスフォームツールや変形ツールを使用したアイテム操作は、静止画用途だけでなくアニメーション作成にも使用することができるので知ってると便利だと思います。

参考資料

Vernald rig

Houdiniで作成したリグだそうです。珍しい。

Houdiniで作成したリグテンプレート。ボディはオブジェクトベースのボーンを使用しており、フェイスはワイヤーデフォーマー+シェイプです。

Tips

modoでキャラクターリグ作ってみた

modoの機能を使用してキャラクターリグを作ってみたので紹介したいと思います。

modoにはコマンド範囲などリグ作成やアニメーションに便利な機能が色々搭載されていますが、あまりキャラクターリグ関連のデモを見かけないように思います。modoの機能をフル活用してキャラクターリグを作るとどうなるかチャレンジしてみました。

 

modoのアニメーション機能

このビデオではmodoのキャラクターアニメーション機能紹介を簡単に紹介してます。

 

アクション

アクションは1つのシーンで複数のアニメーションを管理する機能です。今回はリグ紹介用のアニメーションを管理するのに使用しています。
アクションはFBXファイルにマルチテイクとして出力することができるため、Unityに複数のAnimationが作成された状態でインポートできるので便利です。

アクションはいわゆるアニメーションレイヤーのような機能ですが、まだ開発途上の機能のためmodo 14.2 ではアニメーションのブレンドはできません。アニメーションの管理に使用するのが実用的です。

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Rig Clay

Rig Clayはクレイアニメのようにモデルをダイレクトに操作する感覚で制御するリグです。コマンド範囲を使用して非表示状態の制御用ロケータを選択しています。

コマンド範囲はmodoのコマンドをメッシュをクリックして実行できる自由度の高いリグ機能です。複数のアイテムを選択するしたり、アイテムの表示を切り替えたり、ポップアップメニューを表示したり、スクリプトを実行するなど、modoの多くのコマンドを実行することができます。

Mayaや3ds Maxなどではキャラクター制御用のカーブアイテムが大量にビューポートに表示されているのを見かけることが多いと思います。現在のキャラクターリグでは主流ですが、コントローラが多いとモデルが見づらい、数が多いとアイテム選択しづらい、ビューポートのパフォーマンスが低下するなどの問題もあります。

このためPixarの「Presto」ドリームワークスなどインハウスのアニメーションソフトでは、コントローラを使用するのではなく、モデルを直接操作するようなリグが試されてました。最近だと「Rumba」も同じような機能が搭載されていますね。

コマンド範囲は901で追加されましたが、modo 14.2で機能拡張されて表示や使い勝手が良くなりました。今回はじめて本格的に使って見ましたが14.2ではマウスオーバー表示に問題があるのと選択中のアイテムがわかりにくいので、もう少し改善が必用に感じます。

ちなみに「Rig Clay」という名称はPixarのキャラクターTDだったRichardさんがmodo向けに考案したワードのようです。

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アイテム表示用のポップアップ

ビューポートのアイテム表示やデフォーマの計算を切り替えるポップアップです。このポップアップはロケータにユーザーチャンネルを追加して、ロケータが選択された場合にチャンネルポップアップを表示するコマンド item.channelPopover を実行してます。

 

アイテムの表示はグループの「可視」チャンネルを使って切り替えています。modoには複数のアイテムを管理するためにアイテムリストとは別にグループビューポートがあります。
グループを使用するとアイテムの表示をまとめて切り替えたり、選択したり、ロックしたり、チャンネルにキーを作成したりと色々できて便利です。

 

アイテムごとにデフォーマをON/OFFする機能もつけました。これは不要な計算を省きたいときに使用すると便利です。デフォーマはNormalizing Folder の「有効」を制御することで、フォルダ内のインフルエンスをまとめてON/OFFすることができます。

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アイテムピッカー

アイテム選択を便利にするアイテムピッカーです。Webビューを使用してコマンドを実行しています。

WebビューはHTMLからコマンドを実行できる自由度の高いビューポートです。ビューポートで選択し難いアイテムを選択する場合に便利です。アイテムのトランスフォームにキーの追加/削除、ポーズのリセットなどアニメーションで便利なボタンを追加しています。

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スケマティック

modoのリグ構築に使うスケマティックビューポートです。スケマティックはリグごとにワークスペースを分けることができるので処理を管理するのが楽です。またフェイシャルリグのスライダーのようなパーツはアセンブリとして使い回すことができて便利です。

modoのスケマティックはオブジェクト、プロシージャルモデリング、マテリアル、シェーダーノード、パーティクルなど多くの機能を全て同じように使うことができるので便利です。ノードやバックドロップに色を設定したり、コメントノードを使用したりグラフィカルに管理することができます。

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キャラクターリグ

今回作ったキャラクターリグの紹介です。元々素体用の簡素なモデルを作ってたのですが、modoのアニメーション機能をテストするうち楽しくなって過剰に自動制御のリグを追加してしまいました。
本職のリガーやTDさんが公開しているビデオを参考に、見よう見まねで作りましたがそれっぽく動かせてる気がします。

キャラクターリグのベースにはCharacterBoxを使用しています。CharacterBoxはモジュラーリグプラグインで、いくつかのリグを組み合わせてオリジナルのキャラクターリグを作ることができます。

 

フェイシャルリグ

表情はスライダーを使用して複数のモーフを制御してます。モーフはリニアに補完されるためモーフを単純にミックスするとメッシュがめり込むことがあります。スライダーを使用することでモーフの中間で変形を補正するモーフを加えて表情をブレンドしてます。

モーフで表情を制御する場合は他のソフトでは左右別々にモーフを作成するのが一般的だと思いますが、条件式ノードを使ってフォールオフを回転して左右のどちらか一方向のモーフの影響をマスクしてみました。
モーフマップを左右分けて管理する必要がないのでモーフの数が少なくてすみ、モーフの修正も楽になります。

 

表情を微調整するためのコントローラも仕込んでます。これはmodo標準のトランスフォーム デフォーマを使用しています。
赤色のロケータは頂点コンストレイントを使用してモーフに合わせて移動してます。本来は微調整用の緑色のロケータを赤色のロケータにペアレントしたかったのですが上手くいかなかったです。

眼球の動きに合わせてまぶたを動かす処理も入れてみたのですが、あまり効果が感じられなかったかも。

キャラの髪はCharacterBoxの尾リグを使ってます。キーは全部同じフレームに作成してますが、遅延の設定をリグごとに少しずらして動きにバリエーションを持たせてます。

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ボディーリグ

スケルトンだけ表示したビデオ。

 

体はCharacterBoxをベースにしていますが、プリセットそのまま使うのではなくカスタムした構造にしました。例えば鎖骨、手の甲の骨は関節数が1つの指リグを追加して、IKで制御できるようにしています。

好みの問題ですが鎖骨や手の甲にアニメーションをつけるとき、移動と回転でツールを切り替えるのが面倒です。CharacterBox標準の鎖骨は使用せず、移動ツールで制御できる指リグに置き換えました。

腕や脚のツイストはCharacterBoxのセグメントを使用してます。メッシュの細かさによりますがセグメント数は3~5個くらいあると綺麗にツイストできる気がします。

関節はホース状につぶれないように変形を補助するボーンを4個追加して、角度に合わせて自動で動くように制御してます。筋肉の収縮や皮膚のスライドも補助ボーンを使用して制御しています。この補助ボーンは全てチャンネル リレーションシップを使って制御してます。

補助ボーンの設定についてはMayaのウェビナーが参考になると思います。

 

スケルトンの角度を取り出す方法は以前書いたワールド回転からローカル角度を計算する方法と同じで、ヒジやヒザのように1方向にしか回転しない関節はMatrix To Eulerの「回転順」を変更して欲しい軸の角度を取得しています。肩や股関節のように回転軸が多い関節はTwist Extractorを使用するのが便利だと思います。

角度とチャンネル リレーションシップ使ってスケルトンの位置、回転、スケールを制御しました。チャンネル リレーションシップを使うと自動制御はとても簡単に作成することができます。

 

自動制御は体の左右で同じ制御を使いたいので、ノードをインスタンスコピーして管理や修正が楽になるようにしています。下の画像では紫色のリレーションシップがインスタンスされたノードです。

自動制御にはCharacterBoxの単体のスケルトンを使用してます。modo標準のスケルトンを使用してもリグは作れるのですが、筋肉のようにスケールしたときmodo標準のスケルトンは変化がわかり難いのでCharacterBoxのスケルトンを使用してます。

 

耳、胸、二の腕、腹、太もも、ふくらはぎはCharacterBox のマッスルで揺らしてます。

 

呼吸っぽくお腹動かすリグも仕込みましたが、少し効果がわかり難かったですね。

 

アニメーション

作ったリグを使用して簡単にアニメーションつけてみました。スカートはSyflex

 

 

3ds MaxやMayaには標準で人形リグが入っててポーズやアニメーションのコピーやミラーに対応してたりしますが、カスタムで追加したリグは自分で何とかする必要があります。運よく作ったリグで動くコピースクリプトが見つればいいのですが、スクリプト書けないとカスタムリグを作るのは面倒です。

その点CharacterBoxは1.2.0からカスタム追加したロケータやスケルトンに簡単に対称編集やポーズのコピーができるようになり、スクリプトを書かなくてもカスタムリグの構築が楽にできるようになりました。
この機能を使用するとフェイシャルで微調整用のロケータを対称編集したり、ミラーコピーがプラグイン任せできるようになります。

今回手の込んだキャラクターリグを作ってみようと思えたのは、セットアップするときに面倒くさいカスタムリグの対称編集をプラグイン任せにできるというのが大きな理由です。

補助ボーンの自動制御やコマンド範囲の設定はそれほど難しいことはないので単純に根気です。コマンド範囲はとても可能性を感じる機能なので、自動生成する機能を標準で追加して欲しいですね。

 

以上ザックリとした紹介と解説ですが、modoを使ったリギングがどんなものか参考になったなら嬉しいです。

参考資料

モジュラーリギングシステム「ARS」

ABCアニメーションスタジオのリグシステム「ARS」の紹介記事が公開されています。

国内のMayaのリグ関係を調べると「ローカルリグ」「ローカル空間リグ」「ローカルセットアップ」と言うような表現がよく出てきます。どんな物なのか定義が書かれてなかったりよくわからなかったのですが、何となくイメージしてた物で合ってたみたい。

旧来のMayaは、高速に動作するリグを作るために「ローカル計算」を多用することが多くありました。
例えば「腕から手まで」という範囲内にひねりやカーブリグ等複雑なギミックを入れ込んでいく際、ワールド計算(コンストレイン等)をしてしまうと他の部位(例えば背骨)が動いた際も、このギミックの計算が走ってしまいます。

https://area.autodesk.jp/column/tutorial/maya-rigging-technique/01-ars-overview/

続きを読む

Tips

modoのFlood WeightとGrow Weight

modo 14.2では14.1に引き続きプロシージャルウェイトマップが強化されました。

  • Flood Weight
  • Grow Weight
  • Jitter Weight
  • Remap Weight

なかでもFlood WeightとGrow Weightが面白いので簡単に紹介してみます。

 

Flood Weight

Flood Weightはポリゴンアイランド単位でウェイト値を最大または最小値で塗りつぶすノードです。

下の画像では等高線状にポリゴンを分割して、テクスチャ使ってSet WeightしたものをFlood Weightで塗りつぶした物です。Flood WeightがOFFの場合はノイズテクスチャの濃淡でウェイトが設定されてますが、Flood Weightを使うと繋がったポリゴン単位で同じウェイト値が設定されます。

Gradientで地形っぽい色を設定すると山岳立体模型キットみたいな感じになります。

 

Grow Weight

Grow Weightはウェイトマップを成長させる定番のノードです。境界マップを使うとウェイトの成長を止めることができるのが面白いですね。

ウェイトマップはウェイトマップテクスチャと組み合わせて質感を設定できるので、指先から質感が変わるアニメーションやエフェクトのような効果が手軽に作れるようになりました。

 

古いバージョンもTransfer Vertex Map選択モディファイヤを使うとウェイトマップをアニメーションすることができましたが、Grow Weightの方がカーブを使用してなめらかなグラデーション状のウェイトマップを作ることができて便利です。

後はウェイトマップとシミュレーションとの連携が簡単になれば完璧ですね。

Tips

modoのパーティクルアイテムマップ

modo 14.2でパーティクルアイテムマップが追加されました。パーティクルアイテムマップはパーティクルアイテムIDを制御するマップです。リプリケータを使用してアイテムを複製したときに、どのアイテムを複製するかを指定することができます。

メッシュオペレーターと組み合わせてパーティクルアイテムマップを編集する場合は、Remap Weight使います。

 

これまでもパーティクルシミュレーションでは同様のことが出来ましたが、パーティクルアイテムマップはモデルの頂点を直接選択して編集することができるので便利になりました。

modo 14.2ではパーティクルアイテムマップを編集できるのノードがRemap Weightに限定されてるのがちょっとわかり難いですね。Vマップ関連のノードは他にもパーティクルサイズマップなど使用できないマップが多いのが残念です。今後のバージョンで他のマップにも対応して欲しいですね。

 

参考