Rendering

参考資料

Spider-Versemの独創的なビジュアル

Spider-Versemのビジュアルに関する記事が公開されています。
https://www.fxguide.com/featured/why-spider-verse-has-the-most-inventive-visuals-youll-see-this-year/

Sony Pictures Imageworks(SPI)のアーティストとビジュアルエフェクトチームは、古い漫画本の外観に敬意を表している見事なビジュアルスタイルを実験しました。

映画の中の漫画要素は次のとおりです。

  • ピンぼけを暗示するための位置ずれ
  • グラフィック要素 – 「BOOM」や「POW」のように枠を埋めるために使用されます
  • パネル化 – アクションをパネルに分割し、アニメーションのフレームレートがあるパネルから次のパネルへのジャンプを模倣します。
  • ハーフトーンドット – トーンとテクスチャをレンダリングする
  • 色 – 定義された形状に分割して、よりわかりやすい感じにします
  • 手描き – 煙、火花、爆発などの特定の効果はアーティストによって手描きされます

 

ピンぼけ

カラーオフセットの不完全性をエミュレート。

 

モーションブラー

アニメーションの大部分は画像は1フレームではなく2フレームで保持されます。24ではなく1秒あたり12画像です。これはCGではめったにありません。監督は漫画本のスタイルに忠実であり続けるために一時停止したときに、フィルムの各フレームが絵画のように見えることを望んでいました。このトレインショットのようなシーンでは、電車の上に線が配置され、ロールシャッター効果が導入されて、動きのない場所でモーションブラーが発生するようになります。

 

漫画本のパネル

ストーリーのさまざまな時点で、フレームは複数の漫画本のフレームに分割されます。映画撮影の観点からは、これは本当に頭痛の種でした。

 

ハーフトーンとクロスハッチ

4色印刷の驚くべきデジタル版とクロスハッチインキングとハーフトーンドットの組み合わせを使用して、質感と視覚的な関心を高めています。

 

ライン アクション

コンピュータはすべて正しく処理するので、常に正しい視点とジオメトリを使用できます。アートで興味深く表現力があるのは、人間が創造するものと密接に関連するすべての不完全性です。デザインと感情は正確さとリアリズムよりも優先されました。

 

特別なモデリングの考慮事項

漫画のアーティストが遠近感を誇張することは珍しいことではありませんが、3Dでは新しいレベルの複雑さをもたらします。これは映画の中で、街の環境作業の中で大いに行われました。

映画の中でマイルが建物から飛び降りて街に戻ったとき、ニューヨークの建物はすべて彼の周りの輪のように方向づけられています。それらの建物は地面に対して垂直ではありません。ひどく傾いていて、その高さは5倍から8倍まで変わります。

 

異なるアニメーションスタイルの統合

この映画の驚くべき功績の1つは、スクリーン上にそのような異なるスタイルで非常に多くのまったく異なるキャラクターを提供しながら、それらがあたかもそれらが同じ光源によって照らされる同じ物理的空間にあるかのように感じさせることです。

アニメーターは通常1週間に約4秒のアニメーションを作成しますが、Spider-Man:Spider-Verseでは、パイプラインは非常に複雑で画期的なので、1週間に平均1秒のアニメーションしか作成できませんでした。このためより多くのアニメーターを雇ってワークロードを引き受け、独自のビジュアルスタイルを実現しました。結局、30以上の異なる国からのアーティストが異なったスタイルを統合して、映画の作品に貢献しました。

 

顔とリグ

キャラクターリグの大部分は、以前のリグやブレンドシェイプモデルとそれほど変わりませんでした。しかしPeniは大きな例外だ。

アニメの外観を実現するために彼女の顔は「デカール」として置き換えられました。Peniには正式な顔のジオメトリ形状はありません。彼女の外見はアニメーションによるものですが、完全に平らな、そして平らな陰影付きのデカールに変換されます。

 

クラシック漫画本ツール

この映画は、印刷された漫画本か高められた多くのデバイスやツールを使用しています。最も注目すべきことは、説明文や観客の指示としてスクリーン上のテキストを使用することです。これらのテキストボックスは、カメラの動きの一部としてオーバーレイまたは移動されます。

 

漫画のサウンドFX

焦点と深さを示すために、より絵画的なスタイルに移動することに加えて、効果音を強調するためにスクリーン上にクラシカルなテキストを追加します。

サウンドはアニメーション後に行われましたが、チームはサウンドの設計とサウンドエフェクトチームによるアクションの時間を考慮しています。

 

Tips

modoのリプリケータのランダムタイム変動

modoのリプリケータにある「ランダムタイム変動」について書いてみたいと思います。


リプリケータはアイテムを手軽に複製する機能ですが、アイテムにアニメーションが設定されている場合はアニメーションした状態で複製します。単純にアニメーションを複製すると、すべてのアイテムの動きがそろってしまいます。リプリケータの「ランダムタイム変動」を使用すると、アニメーションにランダムな時間の変化を設定することができます。

アイテムのトランスフォームにアニメーションを設定してる場合は、こんな感じにランダムにずれてアニメーションが再生されます。

 

デフォーマで変形したアイテムはビューポートで「ランダムタイム変動」を確認することができないので注意が必要です。下の画像はスケルトンで円柱を変形した例です。

レンダリングした場合は、正しく「ランダムタイム変動」が効いているのが確認できます。ビューポートで確認できないのがちょっと不便ですね。

アニメーションを特定のフレーム以降から再生したい場合は、「タイムオフセット」を使ってアニメーションの開始フレームを調整するといいです。

「量子化カウント」はアニメーションのパターン数を指定する機能です。例えば3を設定するとランダムなアニメーションのパターンが3種類になります。確認してませんが「量子化カウント」の値が小さい方が、メモリの使用量が少なくなったりするのかな?と思います。

リプリケータを使用してアニメーションしてるモデルを複製する場合は、「ランダムタイム変動」を使用すると手軽にランダム感が設定できて便利ですね。

ちなみにmodo11からリプリケータのパフォーマンスが大幅に向上しましたが、modo11.2~12.2でデフォーマを使用したメッシュに「ランダムタイム変動」を使用すると、ビューポートのアニメーション再生パフォーマンスが悪くなる問題が発生しているようです。レンダリング時のみ「ランダムタイム変動」に値を設定するといいかもしれません。

CG News

OctaneRender 4 リリース

OctaneRender 4がリリースされたようです。modoの体験版はまだ古いバージョンみたい。
https://home.otoy.com/octanerender-4/

OctaneRender 4は2016年4月に発表され、2017年に出荷予定でした。Octaneの開発者が抜けてFStormRenderを開発。OTOYがFStormにOctaneのコードが使われていると販売の差し止めを求めたり、専門家の検証の結果FStormが無実だったりと開発以外のところで目立ってました。Octane 4が本当にリリースされるのか少し心配でしたが無事リリースされたみたいです。

OctaneRender 4と同時に、サブスクリプション専用となる OctaneRender 2018.1 のプレビュー版もリリースさてるようです。
https://render.otoy.com/forum/viewtopic.php?f=33&t=69461

OctaneRender 4の新機能

Octane 4は最先端のSpectral AI Denoising、AIライティング、高性能のアウトオブコアジオメトリ、シーングラフとビューポートで10倍〜100倍のスピードアップを含む、世界で最も高速なアンバイアスGPUレンダラーに数多くの業界初のブレークスルーを統合します。

OctaneRender 4は現在購入可能で、Octane 3のすべてのユーザーのための無料アップグレードです。

 

Octane オールアクセス

新しいOctane 4年間の「オールアクセス」サブスクリプションプラン $ 19.95/月(最低1年以上)、好きなDCCプラグインへのアクセス。
Maya、CINEMA 4D、AutoCAD、Revit、 Houdini、Blender、3ds Max、After Effects、Nuke、Unity、まもなくUnreal Engineなどがあります。

 

Brigade Engine の統合

OTOYのリアルタイムパストレースゲームエンジン「Brigade」はOctane 4に統合され、重いシーンの読み込みとインタラクティブ機能を最大10倍〜100倍高速化しました。

Brigadeは数百万のトライアングルを持つ重いメッシュやシーンを移動または変形するとき、Octaneビューポートで即座にゲームエンジンのようなフィードバックを与えます。

 

アウトオブコアジオメトリサポート – Octane シーン AI

Octane 4は、複数のGPUであってもスピード・ロスを最小限に抑えて、CPUメモリからコア・アウト・オブ・ジオメトリを高速にレンダリングできます。アンバイアスGPUレンダラー初です。

必要に応じてすべてのメッシュとテクスチャをCPUメモリに格納し、Octane ビューポートのレイテンシを持たない完全にインタラクティブな速度でレンダリングできます。シーンAIはリアルタイムにサーフェスの可視性をモデル化し、最大のパフォーマンスを得るためにジオメトリをコアの内外に動的に移動します。

Spectral AI Denoiser

Octane 4は画期的な機械学習技術を導入し、ビューポートと最終的なレンダリングの両方でインタラクティブにビューティーとAOVパスをオンザフライで伝えます。

Octaneの最先端のSpectral AI Denoiserは、エンジンの内部のスペクトル放射、シーンデータの内部知覚モデルのマテリアルで動作します。ドメイン特有のAIデノイザーはガラス、屈折、SSS、被写界深度、モーションブラーをサポートし、ノイジーなシーンでレンダリング時間を50〜100倍短縮します。

 

Volumetric AI Denoiser

OctaneのボリュームメトリックAIデノイザーは、ノイズのない結果を得るため従来は数万のサンプルを必要としていたボリューム(およびボリュームパス)のノイズを除去します。

 

AI Light

AIライトはAI デノイザーをさらに補完します。マルチポイントやスポットライトなどの小さな光源を多く使用したシーンでは、最大6〜10倍のスピードでリアルタイムにエミッシブポイントを追跡できます。

 

ライトリンクとライト除外

Octane 4のライトリンクとライトの除外は、複数のレンダーパスを作成せずに複雑なライティングのシーンを細かく管理するのに役立ちます。エミッタノードにライトIDが設定されているので、オブジェクトレイヤーノード内のマテリアルによってライトを含めることや除外することができます。また、カーネル設定でもグローバルにオブジェクトへのエミッターの影響を制御できます。

 

惑星環境システム

Octane 4の新しい惑星環境はNishitaスカイモデルに基づいており、上層大気と宇宙で太陽光による散乱をシミュレートしています。これは物理的条件と照明条件を拡張して、アンバイアス パストレースの精度で大気シェーダと惑星シェーダをサポートします。

ユニバーサルマテリアル

Octane 4のユニバーサルマテリアルでは、異なる材料を組み合わせるプロセスが簡素化されました。単一の「Uber」マテリアルを使用して以前は複数のタイプのマテリアルミックスを必要としていたものを達成することができます。

拡散、鏡面、光沢および金属などの、 ユニバーサルマテリアルには、Specular Transmission、Diffuse BRDF、Specular Reflection、Coating、Sheenを含む複数のBXDF ローブが組み込まれています。

 

シェーディングとライティングがOctaneBenchパフォーマンスで25%の速度向上

AIやシーングラフの改善がなくても、Octane 4は同一のGPU上でOctane 3 よりも25%速くレンダリングします。

 

ネイティブ Substance PBR テクスチャ統合

OctaneRender 4は、C4Dや3ds MaxなどのDCCツールにSubstance PBRテクスチャを統合するようになりました。

UDIMテクスチャ

プロダクションテクスチャワークフローの場合、OctaneRender 4は新しい画像タイルテクスチャノードを使用してUDIMテクスチャをサポートし、アーティストがカスタムタイルグリッドを設定できるようにします。

8:1 GPU テクスチャ圧縮

Octane4の動的に圧縮されたテクスチャは、通常のRGBA、グレースケールおよびフロートテクスチャのVRAMの仕様を 1/3 ~ 1/8にします。圧縮テクスチャはスピード損失がゼロで、非圧縮テクスチャとほぼ同じ品質です。

マテリアルのIORテクスチャ入力

ユニバーサルマテリアルのベースレイヤのマテリアルIORは、新しい1/IORテクスチャ入力ピンに接続されたテクスチャノードとOSLシェーダで手続き的に制御できます。

マルチレイヤーOpenEXR インポート/エクスポート

テクスチャノードのEXRレイヤーインジェストを使用して、マルチレイヤーOpenEXR出力ファイルをOSLポストプロセスおよびコンポジットノードグラフにリロードすることができます。
OpenEXRのインポートとエクスポートにより、レンダーレイヤのビューティーとライティングパスのコンポジット、デノイズ、ブレンディング、フィルタリング、リライティング、色補正を細かく行うことができます。 OSLシェーダノードのフルパワーと柔軟性を備えています。

新しいFBXシーンエクスポータノード

アーティストはOctaneRenderの内部ORBXシーン変換システムを使用してシーンジオメトリをフラット化およびエクスポートし、複数のジオメトリグラフをサードパーティ ツール用のFBX/Alembicファイルにエクスポートできます。

CG News

Appleseed 2.0 ベータリリース

オープンソースの物理ベースのグローバルイルミネーションレンダリングエンジン「Appleseed」の2.0ベータ版が公開されたようです。
https://appleseedhq.net/news.html
https://github.com/appleseedhq/appleseed/releases/tag/2.0.0-beta

「カートゥーンシェーディングを実装したOSLシェーダと輪郭レンダリングを実装、ノンフォトリアリスティックレンダリング(NPR)の世界への最初のステップを進めました」とのことなので、今後も継続的にNPR機能が開発されるのかな?

CG News

V-Ray Next for Maya リリース

V-Ray Next for Mayaがリリースされたようです。GPU版もだいぶ完成度あがってそう。

新機能

アダプティブ・ドームライト

もはやポータルライトは不要です。V-Ray Next の新しいアダプティブ・ドームライトは自動的にシーンを分析し、よりノイズの少ない「屋内の」イメージベース・ライティング照明を提供します。

高速IPR

IPR(インタラクティブレンダリング)を再設計し、快適なフィードバックを提供します。

IPR中の高速デノイズ

ビューポートでインタラクティブレンダリング利用中に、ほぼリアルタイムでデノイズを適用できます。(NVIDIA社 AI denoiserを使用)

デバッグシェーディング/選択オブジェクトのみ表示

インタラクティブレンダリング中に、作業中のテクスチャー/マテリアル、オブジェクトのみ表示する事ができます。エラー解析用の表示(AO,法線、UV、ワイヤー)もメニューで切り替えて表示できます。

ビューポートIPRでプレイブラスト

ビューポートIPRを使って、非常に高速にプレビューアニメーションをレンダリングできます。高品位なプレビズアニメーションが短時間で得られます。

刷新された GPU レンダリング・コア

新しいアーキテクチャーに刷新されたV-Ray GPUコアはより強靭になりました。多くの重要なV-Ray機能をGPUでサポートした事で、実際のプロダクション・シーンをGPUでレンダリングする事ができます。

GPU ボリュームレンダリング

V-Ray GPUでフォグ、煙、炎などのボリューメトリック効果のレンダリングに対応。V-RayVolumeGridのサポートする OpenVDB, Field3D, Phoenix FDのキャッシュをGPUで高速レンダリングできます。

GPU バケットレンダリング

GPUレンダリングで「バケット型」のレンダリングをサポート。これにより Cryptomatte エレメントの出力もサポートします。

フィジカル・ヘアーシェーダー

新しいV-Rayフィジカルなを使用して、より良いハイライト、照明の分布でヘアーを表現できます。メラニン色素コントロールを使用すると、ブロンドからブルネット、赤毛まで、あらゆる髪の色を簡単に表現できます。

METALNESSパラメーター

“Metalness”による反射コントールに対応。リアルタイム系と同じ物理シェーダー用テクスチャーをV-Rayマテリアルでも利用いただけます。

新しいトゥーンシェーダー

簡単にアニメ調のスタイルでレンダリングを行うトゥーンシェーダーと、より高度なライン制御ができるように改良されたVRayToonを搭載

V-Ray Layered Texture

レイヤー毎のブレンドモード、レイヤーマスクに対応した新しいレイヤーテクスチャーを提供

レイヤー化 Alembic に対応

レイヤー構造を持つ Alembic 1.7 フォーマットをサポート – Alembicデータのより迅速かつ効率的な処理と更新を可能にします。

V-Ray Cloud

Maya上から1クリックで直接V-Ray Cloudサーバーにジョブを送信できます。

 

 

Tips

modoのファー使用時のレンダリング設定

ファーを使用するときのレンダリング設定について書いてみたいと思います。
ファーマテリアルを使用するとノイズやチラツキが発生しやすくなります。メッシュが密集するのが原因ですが、以下の設定を変えることで改善します。

  • 「間接サンプル」「放射照度」「反射サンプル」などサンプル値を高くする
  • アンチエイリアシングを高くする

 

サンプル数

タイムラプスで使用した草を使って、どのサンプルがどの要素に影響しているか調べました。まずはmodoのデフォルト設定、「間接照明」の「跳ね返り」は 2 です。

デフォルト

アンチエイリアシング : 8サンプル/ピクセル
シェーディング率 : 0.5
間接サンプル : 64
放射照度 : 256


300%にズームした画像です。ファーの表面でノイズが多いのが確認できます。

 

シェーディング率

念のため「シェーディング率」を0に設定してレンダリングしてみた。

アンチエイリアシング : 8サンプル/ピクセル
シェーディング率 : 0.0
間接サンプル : 64
放射照度 : 256

シェーディング率の記事で書いた通り、「シェーディング率」を低く設定してもノイズへの影響は少ないです。

 

放射照度

GIノイズに影響する「放射照度」の値を上げてみます。

アンチエイリアシング : 8サンプル/ピクセル
シェーディング率 : 0.5
間接サンプル : 64
放射照度 : 512

 

「放射照度」は白い平面のノイズには影響がありましたが、ファーの表面のノイズに影響がないことがわかります。

 

 

間接サンプル

「間接サンプル」の値を上げてみます。

アンチエイリアシング : 8サンプル/ピクセル
シェーディング率 : 0.5
間接サンプル : 256
放射照度 : 256

ファーの表面のノイズが改善されました。ファーのノイズの原因は「放射照度」よりも「間接照明」の「間接サンプル」がより影響することがわかりました。

 

 

 アンチエイリアシング

ファーの形状は「円柱」と「ストリップ」が選択できます。草の場合は厚みのない「ストリップ」を使うんじゃないかと思います。

ですが「ストリップ」を使用するとカメラとポリゴンが垂直になるファーが、破線のようにとぎれてレンダリングされることがあります。板ポリゴンをカメラに垂直の位置でレンダリングすると、厚みがないのでレンダリングされないのと同じような問題です。ファーの場合は多少曲がった形状になることが多いので、アンチエイリアシングのサンプル数を上げることで改善します。

アンチエイリアシング : 8サンプル/ピクセル

 

アンチエイリアシング : 16サンプル/ピクセル

 

アンチエイリアシング : 32サンプル/ピクセル

アンチエイリアシングはファーが細い場合にも効果的です。厚みのないファーが V-Ray Fur で廃止されてるらしいのは、やはり途切れてレンダリングされてしまうからなのかな?

フレームパス

ファーを最も綺麗にレンダリングする最終手段として「フレームパス」があります。「フレームパス」は同じフレームを複数回レンダリングして合成することで、ファー、モーションブラー、被写界深度を柔らかくレンダリングする機能です。とても効果が高いですが、レンダリング時間が長くなります。

フレームパス : 2

ファーのランダムシードを変えてレンダリングして合成するような動作なので、ファーの量が多くなってる。

 

フレームパス : 4

 

ファーのレンダリングに何が影響しているのかがわかれば、効率的に設定を詰めることがでるようになると思います。
次回はファーのレンダリング設定をふまえてヘアーマテリアルをレンダリングしようと思いましたが、ガイドをダイナミックカーブで動かそうとすると、modo 10以降は計算が変な気がしますね。

Tips

modoのアンチエイリアシングとシェーディング率

odoのシェーディング率について書いてみたいと思います。ぼけてないシャープな反射、影、テクスチャを綺麗にレンダリングするには「シェーディング率」を0.1に設定してレンダリングした方がいいという話です。

一般的にレンダリングの綺麗さは以下のパラメータで決まります。ここでいう綺麗さはピクセルの品質のことです。GIの計算とかシェーディングアルゴリズムよりもCGの基礎の話です。

  • アンチエイリアシング
  • シェーディング率
  • サンプル数

 

アンチエイリアシングとは

アンチエイリアシングはレンダリング画像のジャギを滑らかにする処理です。アンチエイリアシングを使用するとチラツキがなくなり自然なアニメーションを作成することができます。
単純なアンチエイリアシング処理だとゲームで使われていたポストプロセス処理があります。周辺のピクセルの平均色を使用する方法でFXAAやTXAAというやつです。アンチエイリアシングの詳細はこちらの記事がわかりやすいです。

 

しかし3DCGは無限にズーム可能なので、ポストプロセスのようにピクセル単位で色を決めると情報が欠落してしまい正確なピクセル色になりません。アンチエイリアシングがポストプロセス処理のゲームを遊んだとき、オブジェクトの境界でチラツキ(クローリー)が発生するのを見かけたことがあると思います。

以下の画像はNvidia コントロールパネルを使用してmodoのビューポートにFXAAを適用したものです。

 

オブジェクトの境界を300%に拡大した画像です。FXAAはポストエフェクトなので静止してる場合はアンチエイリアシングが掛かって綺麗に見えますが、ビューが動くと階段状のチラツキ(クローリー)が発生しているのが確認できます。

 

ゲームは応答速度が重要なのでジャギやチラツキは許容されますが、映像目的のプリレンダリングではチラツキやノイズは好まれません。このため昔から3Dソフトのアンチエイリアシング処理は、1ピクセルを分割しサブピクセルをサンプリングしてピクセルの色を決定します。

例えば1ピクセルを4分割する場合、アンチエイリアシングがない状態で4倍の解像度でレンダリングするのと同じくらいの計算コストが掛かります。アンチエイリアシングのサンプル数を高くすることで、正確なピクセル色を得ることができますがレンダリング時間が長くなってしまいます。

 

全てのピクセルを分割するとレンダリング時間が長くなるので、レンダリング時間を短くする工夫として、3Dソフトのレンダラーはオブジェクトの境界を集中的にアンチエイリアシング処理するのが一般的です。

 

たとえば3dsMaxのスキャンラインレンダラーでレンダリングした画像です。Maxのスキャンラインレンダラーは2000年頃からほとんど変わってなくて、デフォルトでは鏡面部分のシェーディングでサブピクセルがほとんど考慮されない設定になってます。

 

同じ問題はmodoでも発生します。下の画像はmodoのデフォルト設定でレンダリングした画像です。球体の輪郭に比べて、シェーディング部分がジャギってるのがわかると思います。

 

ここまで前置きです。シェーディング部分のジャギを軽減するために使用するのが「シェーディング率」です。

 

シェーディング率

「シェーディング率」はシェーディング部分のサンプリングを増やすことでジャギを軽減します。反射、影、テクスチャのジャギが発生したら、シェーディング率を0.1や0のように小さな値を設定することで改善することができます。

シェーディング率はアンチエイリアシングと関係していて、シェーディング率 0.5は1ピクセルあたり4サンプル、0.25は16サンプリング、0.1は1ピクセルあたり100サンプリングのようにサンプルが増えるらしい。

 

下の画像は「シェーディング率」 の比較画像です。シェーディング部分のジャギが改善しているのを確認することができます。

 

リファインメントしきい値 と リファインメントシェーディング率

「シェーディング率」の下には「リファインメントシェーディング率」「リファインメントしきい値」というパラメータがあります。これはレンダリングを最適化するためのパラメータです。「リファインメントしきい値」で設定されたしきい値内のピクセルのみ「リファインメントシェーディング率」で設定された値でサンプリングします。

modoは「シェーディング率」と「リファインメントシェーディング率」で値が低い方の設定を採用するようです。デフォルトでは「シェーディング率」が0.5、「リファインメントシェーディング率」が1.0に設定されているため、「リファインメントシェーディング率」が使用されることはないようです。通常は「シェーディング率」だけ設定しておけば問題ないと思います。

「リファインメントしきい値」の動作が気になたのでアニメーションしてみました。
色の差が大きいピクセルから徐々に滑らかになるのが確認できます。有効に動作しそうなのは50%以下で、0%になると全てのピクセルがサンプリングされるためテクスチャがぼけたように見えます。

左はテクスチャのみ、右はテクスチャとバンプです。バンプを使用するとシェーディングでチラツキが発生しやすくなります。

 

UV確認用のテクスチャ、テクスチャの模様が滑らかに変化するのが確認できます。AEにいれてコマ送りでみると変化がよくわかると思います。

 

反射サンプル と シェーディング率

「ブラー反射」を使用した場合にノイズが軽減するかテストしてみました。シェーディング率を下げるとノイズが少しぼけますが、ノイズそのものへの影響が少ないことが確認できます。反射やGIのノイズを軽減したい場合は、サンプル数を増やした方がよいです。

反射サンプル:64、シェーディング率:0.5

 

反射サンプル:64、シェーディング率:0.1

 

反射サンプル:1024、シェーディング率:0.5

 

反射サンプル:1024、シェーディング率:0.1

 

「シェーディング率」はRender設定の他に、Shaderにもパラメータが存在します。

Renderのシェーディング率はシーン内の全てのマテリアルに影響しますが、Shaderは特定のマテリアルだけシェーディング率を上げることができます。
modoはRender設定とShaderのうち値が低い方のシェーディング率を採用するようです。またShaderはサンプリングのグループを結合する役目があるようです(後述)。アニメーションなどでレンダリング時間を最適化したい場合は、Shader単位で設定が変えられるのが便利ですね。

 

Shaded AA Samples Output

modoのレンダー出力には、アンチエイリアシングとシェーディング率のサンプリングを確認するための出力「Shaded AA Samples Output」があります。Shaded AA Samples Outputはピクセルのサンプリングの割合を視覚化した物で、1回のサンプリングで終了しているピクセルは青、設定の上限までサンプリングされたピクセルが赤で表示されます。適切なサンプリングが行われてるか確認するのに役立ちます。シェーディング率を0.1にすると全てのピクセルが赤になります。

以下の画像はシェーディング率0.5で、アンチエイリアシングの設定を上げた場合のShaded AA Samples Outputです。アンチエイリアシングを上げると青になるのはピクセルあたりのサンプリング数が増えるため、サンプリングの上限に達する前に計算が打ち切られてるってことかな?このことからアンチエイリアシングを上げた場合はシェーディング率を0.1で固定するよりは、シェーディング率を0.25とか適度に設定した方が効率的にレンダリングできるのかもしれない。

アンチエイリアシング : 8サンプル/ピクセル

アンチエイリアシング : 16サンプル/ピクセル

アンチエイリアシング : 32サンプル/ピクセル

アンチエイリアシング : 64サンプル/ピクセル

色がブロックのようにまとまってるのは、シェーディング部分の効率化による物です。サーフェース上のサンプリングが近い場合、グループとして結合することでシェディングの計算を効率化しているとのことです。

このサンプリングのグループ化は、Shaderのシェーディング率の値によって許容量が決定されるらしい。シェーディング率が1.0の場合、ピクセル内のすべてのサンプルが1つのグループとしてシェーディングけされる可能性がある。

 

 

modoのデフォルトのレンダリング設定は、速さを優先しているように思います。最終レンダリング時には「シェーディング率」は0.1のように低い値に設定するのがお勧めです。「シェーディング率」を下げてモアレやチラツキが酷いときに、はじめてアンチエイリアシングのサンプル数を上げるのがよいのではないでしょうか。

MentalRayやArnoldのようなプロダクション向けのレンダラーは、デフォルトでシェーディング部分をある程度サンプリングする設定になってます。そのため、はじめてレンダリングしたときはレンダリングの遅さが気になったりします。

ちなみにMaxでは「スーパーサンプリング」を使用するすことでシェーディング部分のジャギを消すことができます。

 

参考

https://community.foundry.com/discuss/post/339862
https://community.foundry.com/discuss/post/808199

Tips

modoのファーマテリアルとガイド

modoのファーガイドについて書いてみます。セグメント数の少ないガイドを使用する場合は「ポリライン」より「カーブ」を使用した方がいいんじゃないかという話しです。

 

ファーマテリアルとガイド

modoにはファーやヘアーを表現するためのFur Materialがあります。Fur Materialで髪の毛や長い草のような形状を指定する場合や、アニメーションしたい場合は「ガイド」を使用します。
ガイドとして使用できるのは「カーブ」と「ポリライン」の2種類です。現在はヘアーツールの「ガイドを生成」で生成されるのは「ポリライン」ですが、701以前のバージョンでは「カーブ」が生成されていました。ガイドを多く生成した場合に「カーブ」より「ポリライン」の方がパフォーマンスがよいとのことで仕様が変更されました。

 

ですがタイムラプス表現で使用したように「ダイナミックカーブ」で草を揺らす場合は、ガイドの「セグメント数」が多いと物理計算の負荷が上がります。アニメーションを前提とした場合も「セグメント数」が少ない方が制御しやすいと思います。
そこで少ないセグメント数のガイドを使用したとき、「カーブ」と「ポリライン」でどんな違いが出るかテストしてみました。

 

ガイドと最大セグメントの数

下の画像では緑の線が「ガイド」です。左から順に「セグメント数が20のポリライン」「セグメント数が5のポリライン」「セグメント数が5のカーブ」です。赤の線はファーのプレビューです。パースの関係でガイドの形状が違うように見えますが、全部同じ形状です。

 

ファーをガイドの形状にそわせるには「最大セグメント数」が関わってきます。「最大セグメント数」はファーの長さの分割数で、値が大きいほどなめらかに曲がったファーになります。

 

最大セグメント数:5

 

最大セグメント数:10

 

最大セグメント数:50

 

最大セグメント数:100

 

最大セグメント数:1000

 

レンダリング結果を見ると一目瞭然ですね。ガイドのセグメント数が5のように少ない場合は、ポリラインよりカーブを使用した方がなめらかに曲がります。ポリラインをガイドに使用する場合は、なめらかに曲がる程度のセグメント数が必要です。ファーのガイドをアニメーションさせたい場合は、カーブを使ったほうが良好な結果が得られそうです。またカーブを使用した方がガイドの先端までファーが伸びているのが確認できます。

「最大セグメント数」は値が小さすぎるとカクカクした形状になりガイドから離れてしまいます。値が1000のように大きい場合はガイドに近い曲がり方になりますが、ポリラインを使用した方はセグメント数が20程度だと、ガイドのカクカクした感じがレンダリングにあらわれてしまいます。

「最大セグメント数」の値が大きければよいかというとそうでもなく、「成長ジッター」に値が入っている場合はシェーディングがデコボコすることがります。以下の画像は「最大セグメント数」1000で「成長ジッター」25%(デフォルト)のレンダリング画像です。成長ジッターの影響でセグメントの長さが重なってるのか?バンプを設定したようになりました。髪のように綺麗なスペッキュラが欲しい場合には、このあたりの設定に注意が必要だと思います。

ファーの長さにもよりますが「最大セグメント数」は10~50くらいが実用的かもしれません。ちなみにカーブの作り方は、ポリラインでガイドを生成してから、エッジモードでポリラインを選択して「エッジからカーブ」を実行しました。

 

ガイドオプション

Fur Material でガイドを使用する場合はガイドオプションで「ガイド」の適用方法を指定します。ガイドをアニメーションしたときに、GLでの動きとレンダリングが違うのが気になったので検証してみました。

 

クランプ

クランプは「クランプ量」が設定されてるときファーがガイドに集まるようになります。

クランプはGLとレンダリング結果が変わります。画像の左がポリライン、右がカーブです。ガイドのセグメント数は3ポイントです。ポリラインはカーブに比べてファーの長さが短くなるようです。先端の集まり方も極端ですね。

 

方向

GLとレンダリング結果が一致してます。

 

方向 + 長さ

GLとレンダリング結果が一致してます。

 

シェイプ

GLとレンダリング結果が変わります。赤のガイドは意図した通りにアニメーションしていますが、緑のファーがカクカクしてます。マニュアルによると「シェイプ」は近くの3本のガイドを補間する処理で、ロングヘアーには向いていないとのことです。GLではガイドの補間が処理されないため、ファーの位置が飛んで見えるのかもしれません。

 

範囲

GLとレンダリング結果が変わります。下の画像ではファーが表示されてませんが、「範囲」はポリゴン数が少ないとファーが表示されないようです。ポリゴンを細分化すると表示されるようになります。
またGLとレンダリングでファーの長さが違います。マニュアルにはヘアーの長さはガイドの長さで決まる。ロングヘアーに向いてると書いてます。ガイドが密集してる場所はガイドの長さに近づき、ガイドの外側はファーが短くなる処理されるようです。その範囲の処理がGLに反映されないので、GLとレンダリングが違って見えます。また左のポリラインを使用したレンダリングは、ファーの長さがガイドより短いようです。ポリラインに「範囲」を使用すると、先端が考慮されないのかもしれません。

 

ファーのGL表示は極端な動きに見えることがわかりました。しかしレンダリングでは極端な動きが発生しないことが確認できました。プレビューなのでレンダリングと異なるのは理解していましたが、思ったより違う印象ですね。

ちなみに、ガイドのアニメーションはLinear FalloffのテクスチャロケータにRippleを設定しています。

 

 

次回はファーマテリアルを使用した時のレンダリング設定について書いてみたいと思います。

CG News

SUBSTANCE for MODO アップデート

SUBSTANCEのMODO用プラグインがアップデートされました。ワークフローと生産性に焦点を当てて、Modo内のSubstanceのパワーをさらに強化、より簡単に作業できるらしい。
https://www.allegorithmic.com/blog/substance-modo-improved-workflow-and-productivity

 

32ビット浮動小数点サポート

Substanceマテリアルは32ビット浮動小数点をサポートし、高品質のディスプレイスをレンダリングできます。

 

glTF / Principledシェーダのサポート

マテリアルのPrincipled Shading Modelをデフォルトにしました。Principledモードを使用するとシェーダツリーで変換することなく、メタリック/ラフネス出力で直接作業できます。ModoのglTFマテリアルのサポートも追加しました。

 

プリセットと相対パス

プリセットの読み込みと保存のための新しいUIと、Substanceファイルの埋め込みプリセットを読み込む機能を作成しました。Substanceファイルを相対パスで保存することで、Substanceマテリアルを使用したModoプロジェクトのオープンと共有が簡単になりました。

 

ワークフローの改善

プラグインがLPK形式をサポートするようになりました。Substanceプラグインをインストールするには、LPKをModoにドラッグアンドドロップするだけです。また、グローバルな環境設定にアクセスするための新しいSubstance Kitメニューを追加しました。

Substance Engineを使用すると、GPUエンジンとCPUエンジンの両方でバンプが発生します。CPUエンジンは4Kをサポートしており、GPUエンジンで最大8Kまで出力できます。

 

Linuxサポート

Substance in ModoプラグインはLinuxをサポートしました。

 

Tips

modoのテクスチャロケータのワールド座標系

レンダリングに関する設定で、テクスチャロケータの「ワールド座標系」について書いてみます。

modoには頂点にアイテムを複製するリプリケータという機能があります。アイテムを規則的に並べるのに便利ですが、たとえばノイズテクスチャを追加した場合に、全てのアイテムが同じパターンのノイズになってしまいCGっぽさが強調されてしまいます。

テクスチャロケータの「ワールド座標系」をONにするとアイテムのローカル位置でなくワールド位置を使用してノイズが設定されるようになり、アイテムごとに異なるノイズパターンがでるようになります。

ノイズテクスチャと Vertex Map Textureを組み合わせると、同じアイテムでも汚れやダメージの位置が異なる質感を手軽に作ることができて便利です。

 

ただし「ワールド座標系」ONでアニメーションを設定すると、ノイズがワールド座標に張り付いた状態になります。背景など動かないアイテムで使用するのがお勧めです。

 

「ワールド座標系」と同じ機能はLightWaveにもあって昔から便利に使ってました。実際に作れるかわかりませんが、ボリュームの設定にある「自動テクスチャオフセット」のように、パーティクル位置をテクスチャのオフセットに使用するリグが組めればアニメーションにも対応することができる気がします。

Tips

modoでタイムラプス表現

modoの「自然科学ベースの日光」「自然科学ベースの太陽」、いわゆるフィジカルスカイとフィジカルサンの時間をアニメーションさせて、タイムラプスっぽい表現の作り方について書いてみたいと思います。

 

時間経過のアニメーション

modoでは日の出から日の入りまでのアニメーションが簡単に作れます。空のような環境は、シェーダーツリーのEnvironment Material で環境タイプを「自然科学ベースの日光」を設定します。

ライトの設定の「自然科学ベースの太陽」をONにして、「時」チャンネルを設定すると時間に応じた照射をシミュレーションすることができます。このシーンでは 04:30~20:00 までアニメーションを設定しました。

 

雲のアニメーション

雲の表現にはボリュームを使用しています。Multi-Fractalレイヤーを追加して、レイヤーエフェクトを「ボリューメトリック密度」に設定します。雲の動きはMulti-Fractalのテクスチャロケータの位置をアニメーションさせています。ボリュームの位置は動かしていません。

雲の量を朝夕と日中で変化させるために「上部クリップ」にキーを設定しました。

ボリュームの形状は「立方体」、「半径」を300mに設定して、トランスフォームのスケール Yを10%にして平面的なボリュームにしています。位置は見た目で適当に配置してます。

ボリュームのシェーディングは時間に応じて「密度」「スキャッタリング」「アンビエント」「アンビエント色」をアニメーションしています。

「密度」は朝夕の時間が 10、日中は 7 に設定して雲の厚みを変化させています。同様に「スキャッタリング」も朝夕は 10%、日中は 200% に設定して雲を白くしています。

「アンビエント」「アンビエント色」はボリュームの色に、空の色を反映するために使用しています。modoのボリュームはGIが使用できないので、ボリュームをそのまま使用すると空から浮いて見えます。
「自然科学ベースの日光」で空のアニメーションを設定したら、「アンビエント色」に5~10フレーム間隔でキーを設定して、空の色をスポイトします。
「アンビエント」は朝夕 0 、日中は 1 に設定して「アンビエント色」の影響の強さを設定しています。

 

300mのように大きなサイズのボリュームを使用する場合は「サンプリングレート」の値に注意する必要があります。ボリュームの「半径」を大きくすると、テクスチャのバンディングのような縞模様が目立つようになります。下の画像は半径100mで サンプリングレート 1 の場合の画像です。

サンプリングレート 0.5 に下げると模様が目立たなくなります。ただしレンダリング時間も長くなるので、あまり小さな値は使用しない方がいいです。

 

草のアニメーション

草のアニメーションはダイナミックカーブとファーマテリアルを使用しています。

地面のモデルからヘアーツールの「ガイドを生成」を使用して、「セグメント数」3のガイドを作成します。

作成したガイドに「ダイナミックカーブ生成」でダイナミクスを適用して、「ジョイント角度制限」に小さな値を設定して動き過ぎないようにします。

草を動かすためにTurbulence Forceを追加してランダムにガイドが揺れるように設定します。

 

Fur Material を追加して、ガイドを「方向」に設定するとガイドに合わせてファーが動くようになります。ガイドは「シェイプ」「方向+長さ」「範囲」に設定してもアニメーションします。
本当は「シェイプ」を使用したかったのですが、GLではファーがアニメーションするのにレンダリングでは動かなかったり他のパラメータの影響があるようで、いまいちイメージ通りに動かなかったです。

 

草の質感

草の質感はこんな感じです。

 

Variation Textureでファー一本一本に色のランダムさを加えます。ファーが単色だと人工的に見えるので、ファーやヘアーを使用する場合はVariation Textureを使用すると自然に見えるようになります。

 

Gradient の入力パラメータを「ファーパラメトリック長」にして、草の根元から先端にかけて「サブサーフェース量」が変化するように設定しています。同様に「サブサーフェース色」も設定します。
サブサーフェースを使用することで、逆光のとき葉先の黄色が強くでるように設定してます。

 

チキンのアニメーション

チキンが組み上がるアニメーションは、プロシージャルモデリング機能を使用しています。

骨組みアニメーションのスケマティックです。

「Merge Meshes」したチキンのモデルを「Push」でマイナス方向に縮めます。「Edges to Curves」のカーブモードを「エッジ毎」にして、メッシュの形状のポリラインを生成します。「Delete_1」で全てのポリゴンを削除してポリラインだけにします。「Delete_2」ではリニアフォールオフを使用してポリラインを削除するアニメーションを設定しています。
最後にアイテムのカーブタブで「カーブのレンダリング」をONにすると、ポリラインをレンダリングすることができます。

 

チキンの面アニメーションのスケマティックです。

「Merge Meshes」したチキンのポリゴンを「Delete」で削除しています。ランダムに削除するためにSelectionに「Select Random」というアセンブリを使用します。Percentage Selected チャンネルにキーを設定すると、ランダムにポリゴンを削除するアニメーションを作ることができます。

 

カメラの位置やフレームごとに明るさにもランダムな変化をつけるか迷いましたが、とりあえず単純なタイムラプス表現でした。

 

Edges to Curvesを使うと、骨組みっぽくモデルを手軽に作ることができるので便利ですね。こういった時間経過のアニメーションは、ゲームエンジンの方が天候を変化させたり色々できて便利な気がしますが、レンダリング時間を気にしなければmodoでも手軽に作れます。

ファーでチラツキの少ないレンダリング設定についても書きたかったのですが、テキスト量が多くなりそうだったので記事を分けて書いてみたいと思います。

Tips

modoとAEでアニメ風爆発の作り方

modoとAfter Effectsを使ってアニメ風の爆発の作り方について書いてみます。特に新しい内容ではありませんが、だれかの参考になれば嬉しいです。

最近のアニメでは3DCGが使われることが当たり前になってます。爆発のようなエフェクトも作画ではなく、CGが使用されてるのを多く見かけるようになっています。
CGで爆発を作る場合は大きく分けて2つの方法があります。1つめは球体にトゥーンシェーダを設定して、球体をアニメーションする方法です。2つめはFumeFXのようなフルードダイナミクスや、ボリュームレンダリングを使用する方法です。

今回はmodoのパーティクルとボリュームを使用して爆発の素材を作って、After Effectsでセルっぽい質感にしてみます。

 

ボリュームのレンダリング

modoでボリュームをレンダリングします。色はAfter Effectsで設定するので、無彩色のままレンダリングします。パーティクルやボリュームの設定を解説するのは大変なので、詳細はサンプルファイルをみてください。

■ サンプルファイル

以前の爆発と同じく、今回もゲームっぽく爆発して消えるまでのアニメーションにしてみました。

ボリュームの質感は、爆発の中心を明るくするためにグラディエントレイヤーを「ボリューメトリックルミナンス量」で重ねています。グラディエントの「入力パラメータ」は以下の通りです。

 

デフォルト

わかりやすいように「ボリューメトリックルミナンス量」を使用していない状態の画像です。Multi-Fractal で煙っぽいでこぼこを設定しています。

 

テクスチャ値

入力パラメータに「テクスチャ値」を設定した画像です。Multi-Fractal レイヤーでへこんでいる部分を明るくすることで、煙の中心が高温になってる感じをだすために使ってます。

 

ロケータまでの距離(オブジェクト空間)

入力パラメータに「ロケータまでの距離(オブジェクト空間)」を設定した画像です。個々のパーティクルからの距離でボリュームを明るくしています。「 ロケータまでの距離(オブジェクト空間)」を使う場合は、ボリュームの「自動テクスチャオフセット」や「テクスチャエフェクト」をONにしていると影響を受けてしまうので、使う場合はOFFにする必要があります。

 

ロケータまでの距離

入力パラメータに「ロケータまでの距離」を設定した画像です。爆発の中心からの距離でボリュームを明るくしています。パーティクルを発射直後のボリュームを明るくするために使ってます。

 

最終レンダリング

全てのレイヤーを適用した画像です。

 

After Effects で色付け

modoで無彩色でレンダリングしたボリュームにAEで色をつけます。エフェクトは下の画像の通りです。

トーンカーブでボリュームのコントラストを調節してから、CelMXのGradientMapで爆発の色を設定しています。AE標準のコロラマ エフェクトでも同じことができます。最後にチョークでボリュームの輪郭をシャープにしています。
CelMXはCelFX同様にアニメ撮影処理向けのエフェクト集ですが、MXには3DCGでも便利なエフェクトが入っているので使ってます。

 

このままだと煙がパッキリし過ぎてるので影をぼかします。

レイヤーを複製して、煙の影をBlurCelを追加してぼかします。レイヤーの不透明度を65%くらいにして重ねます。ぼかし方は色々あるので、好きな方法を使うといいと思います。

 

最後に調整レイヤー追加してGlowを適用します。このGlowはお気に入りなので多用しちゃう。

 

作った爆発を Trapcode Particular で適当に発生させるとこんな感じになります。追加で火花や破片、画面ブレをつければ、もっと派手でそれっぽい感じになるんじゃないかと思います。

アニメ撮影に関するメイキングはあまり見かけることがありませんが、最終的なアニメのルックを決める重要なポジションのように感じます。フルCGや実写もそうですがコンポジットって重要ですね。

 

参考

「宇宙戦艦ヤマト 2202 愛の戦士たち」

爆発をLightWaveのハイパーボクセルで作ってるようです。modoでも参考になると思います。
http://www.dstorm.co.jp/dsproducts/lw3d/interview/profile19.html

「劇場版 ソードアート・オンライン –オーディナル・スケール–」

作画の煙の撮影処理前と後の画像が見ることができます。撮影処理で作画の煙のボリューム感がでてます。TurbulenceFDはセルっぽく加工せずに、ボリュームのシェーディングそのまま使ってるようです。こういう合成方法もいいですよね。
https://www.maxonjapan.jp/archives/work/sword_art_online_os

『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』シリーズが実践する、新世代のアニメ撮影ワークフロー

アニメ撮影に関する貴重な記事です。今ではキャラの目や髪にグラデがかかってる作品はあたりまえですね。
https://cgworld.jp/feature/201512-prisma-illya-cgw208t2.html

ufotableのvimeoアカウント

アニメ撮影でとても見応えのある画面をつくるアニメスタジオさん。いくつかメイキング映像が公開されています。
https://vimeo.com/ufotable

Tips

modoのフォールオフ アイテムのイージング

modo 12.0でフォールオフアイテムにイージング機能が追加されました。この機能追加によってカーブを使用した細かなフォールオフ制御ができるようになりました。

例えばリプリケータの「スケール」を制御して結晶化するような表現を作るとき、リニアに大きくなるだけではなく、大きくなったあと少し小さくなる。というようなニュアンスを加えることができます。

 

スケマティックはこんな感じです。

Surface Particle Generatorで球体にパーティクルを発生させます。Particle Modifierは「スケール」を0%に設定し、フォールオフアイテムをリンクしています。フォールオフ アイテムをアニメーションすると、リプリケータのスケールが変化します。

複数のフォールオフアイテムを使用している場合に注意が必要なのは、イージングのカーブが0~1の範囲を超えないように設定する必要があるかもしれません。
上の画像ではリニアフォールオフとテクスチャフォールオフを使用していますが、イージングのカーブが0以下に設定したとき、テクスチャフォールオフの領域に小さな円柱が発生しているのが確認できます。
テクスチャフォールオフの場合は、テクスチャの「上限値」を100以上の大きな値に設定すれば大丈夫なのですが、他のフォールオフ同士の組み合わせでどうなるかは調べてません。

modo11以前のバージョンでもFXアイテムの「パーティクルサイズ」を使用すると、同じようにリプリケータのスケールをアニメーションすることができました。下の画像はGradientのテクスチャロケータをアニメーションさせたものです。

FXアイテムはシェーダーツリーに統合されているので、レイヤーのブレンドやマスクなど制御しやすいのですが、フォールオフアイテムに比べると処理が遅いような気がします。

 

Particle Random Modifier を使うと位置や回転のランダムをフォールオフで制御できるようになります。ちょっとしたモーショングラフィックっぽいアニメーションが簡単に作ることができます。やはり同じような制御をFXアイテムでもできましたが、スケマティックで関係性が見やすいぶんフォールオフアイテムが使いやすい気がします。

 

ちなみに、この結晶化のアニメーションはレンダリングに5時間かかりました。初めのフレームは30秒くらいなのですが、最後のリプリケータのアニメーションが終わったあたりは1枚4分かかります。アイテムのランダムさはリプリケータの「ランダムスケール」を設定してます。

 

マテリアルのシェーディングモデルは「従来」を使用して、レンダリングの設定では「反射深度」2、「屈折深度」1と速度重視に設定してますが、反射と屈折が組み合わさるとレンダリング時間が長くなります。もっとリアルに磨かれていないような質感にしようとすると、反射と屈折にブラーを加えることになるので、もっとレンダリング時間がかかりそうです。

今回はレンダリング時間を短くする工夫として反射用のオブジェクトやライトの変わりに MatCap を使用してみました。輪郭が浮き上がっていい感じに反射してるように見えます。GLでは問題なかったのですが、レンダリングでは使用したマップの上下左右が少し切れてるのが原因で、チラツキが発生してしまいました。

さらにIridescence Material で表面を虹色っぽく設定してます。MatCapもそうですが、modoはマテリアルを加算でブレンドできるのが面白いですね。

屈折のレンダリングは時間がかかるので、MatCapと反射のみで屈折したような質感を再現できないかと実験してみました。これだけ見るとそういうものかと思うかもしれませんが、屈折したものと比較すると透明には見えないですね。やっぱりカメラが動くとわかちゃいます。この反射だけの質感だとレンダリング時間は35分でした。

modoではMatCapをミックスしたりマスクしたりできるので、他のソフトに比べて便利に使える気がします。そのうちトゥーンマテリアルを作ってみようかな。

参考資料

Arnold用のPOTAカメラシェーダ

Arnoldレンダラ用の効率的なカメラシェーダがリリースされました。いわゆるレモン型のぼけや色収差を再現できるシェーダです。
http://zenopelgrims.com/polynomial-optics-arnold/

 

概要

POTA (ARNOLDへのPOLYNOMIAL OPTICS)は、広角レンズ用のスパース高次多項式に基づくアーノルドレンダリング用のオープンソースカメラシェーダです。

POTAは広角レンズ用のスパース高次多項式の実装です。 これはレンズ素子を通る光線を追跡するコストの一部で、高次の収差で画像をレンダリングします。それは、センサ上の光線を外側の瞳孔上の光線に変換するためにブラックボックスとして機能する、適合多項式を事前に計算することによって行われます。

このシェーダはカメラシェーダでの20年の研究努力を表しています。.ZOICでは各カメラの光線がすべてのレンズ要素によって物理的にトレースされています。視覚品質は同等ですが、多項式光学技術は数倍高速であり、薄レンズ計算のコストと比較することができます。特に、複雑なシーンでは、薄いレンズ近似を超える多項式光学系を使用するコストは無視できます。

レンズの記述は近似を有するので、薄いレンズ近似で慣れたように焦点距離を変更することは不可能であることに留意してください。かわりにPOTAをプライムレンズのライブラリと考えてください。いくつかの焦点距離の調整は、センサのサイズを変更することによって行うことができます(実際のカメラのように aps-cセンサのレンズの焦点距離の違いに注意してください)

POTAは波長依存性があり、対応するCIE RGB波長(それぞれの色チャネルごとに1つ)で3枚の画像をレンダリングすることにより、光学的に正しい色収差(正確なデータはほとんどないので、レンズコーティングは無視する)が可能であることを意味する。3つの画像をレンダリングするのは高価ですが、オプションがあります。例えば、赤色チャネルでは700nm、緑色チャネルでは546.1nm、青色チャネルでは435.8nmです。