時はAD.2124年
人類の文化・科学水準は高度に発展し円熟期を迎えていた。
人口の推移は国家が管理し、人々は文化的かつ安定した生活が保障されている。
生活の水準維持には、バイオロイドと呼ばれる二束歩行型生体ロボットの役割も大きい。
当初バイオロイドは介護目的で開発・販売され、社会に急速に浸透していく事となる。
第5世代コンピュータ「Es」を搭載したバイオロイドは、人語を解し感情を有した新たな生命体といっても過言ではない。
高度に文化が発展する一方、 管理され画一化された社会に背を向ける者たちもいた。彼らは地下深くに住み、「IDO」と呼ばれる数千キロにも及ぶ巨大な円筒状の空間内で、ゲームと称しバイオロイドどおしを闘わせる、ひどく原始的な行為が人気を博しているという。
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