2018年7月

Tips

modoのテクスチャロケータのワールド座標系

レンダリングに関する設定で、テクスチャロケータの「ワールド座標系」について書いてみます。

modoには頂点にアイテムを複製するリプリケータという機能があります。アイテムを規則的に並べるのに便利ですが、たとえばノイズテクスチャを追加した場合に、全てのアイテムが同じパターンのノイズになってしまいCGっぽさが強調されてしまいます。

テクスチャロケータの「ワールド座標系」をONにするとアイテムのローカル位置でなくワールド位置を使用してノイズが設定されるようになり、アイテムごとに異なるノイズパターンがでるようになります。

ノイズテクスチャと Vertex Map Textureを組み合わせると、同じアイテムでも汚れやダメージの位置が異なる質感を手軽に作ることができて便利です。

 

ただし「ワールド座標系」ONでアニメーションを設定すると、ノイズがワールド座標に張り付いた状態になります。背景など動かないアイテムで使用するのがお勧めです。

 

「ワールド座標系」と同じ機能はLightWaveにもあって昔から便利に使ってました。実際に作れるかわかりませんが、ボリュームの設定にある「自動テクスチャオフセット」のように、パーティクル位置をテクスチャのオフセットに使用するリグが組めればアニメーションにも対応することができる気がします。

CG News

FoundryがModoの有料チュートリアルを無料公開

Foundryがmodoのメンテナンス&サブスクリプションユーザー向けに、有料販売しているチュートリアル($739相当)を無償で公開しました。
https://community.foundry.com/modonaut/training

チュートリアルはFoundryが$20~$249で販売しているもので、モデリング、シェーディング、ペイント、リギングと広い範囲を網羅しています。Rigging Master Course ($249)や、Character Rigging Course($99)も含まれています。
※手違いがあったらしくRigging Master Courseは7月31日に公開が停止されました。

これから3DCGをはじめる人には、素晴らしい学習コンテンツですね。チュートリアルのほかに毎月のウェビナーを予定しているようです。コンテンツにはユーザー情報の「MODO Premium Content」からアクセスできます。

参考資料

20世紀フォックスがAIを使って予告編解析

20世紀フォックスが映画の予告編にもとづいて、どの視聴者が映画を見る可能性が高いかを予測するディープラーニングモデルを開発したらしい。面白いですね。
https://news.developer.nvidia.com/20th-century-fox-uses-ai-to-predict-who-will-watch-a-movie-from-its-trailer/

 

カラー、イルミネーション、フェイス、オブジェクト、風景などの特徴を抽出するシステムは、既存の映画やリリースされた映画の正確な出席と聴衆の予測を実現します。

Tips

modoでタイムラプス表現

modoの「自然科学ベースの日光」「自然科学ベースの太陽」、いわゆるフィジカルスカイとフィジカルサンの時間をアニメーションさせて、タイムラプスっぽい表現の作り方について書いてみたいと思います。

 

時間経過のアニメーション

modoでは日の出から日の入りまでのアニメーションが簡単に作れます。空のような環境は、シェーダーツリーのEnvironment Material で環境タイプを「自然科学ベースの日光」を設定します。

ライトの設定の「自然科学ベースの太陽」をONにして、「時」チャンネルを設定すると時間に応じた照射をシミュレーションすることができます。このシーンでは 04:30~20:00 までアニメーションを設定しました。

 

雲のアニメーション

雲の表現にはボリュームを使用しています。Multi-Fractalレイヤーを追加して、レイヤーエフェクトを「ボリューメトリック密度」に設定します。雲の動きはMulti-Fractalのテクスチャロケータの位置をアニメーションさせています。ボリュームの位置は動かしていません。

雲の量を朝夕と日中で変化させるために「上部クリップ」にキーを設定しました。

ボリュームの形状は「立方体」、「半径」を300mに設定して、トランスフォームのスケール Yを10%にして平面的なボリュームにしています。位置は見た目で適当に配置してます。

ボリュームのシェーディングは時間に応じて「密度」「スキャッタリング」「アンビエント」「アンビエント色」をアニメーションしています。

「密度」は朝夕の時間が 10、日中は 7 に設定して雲の厚みを変化させています。同様に「スキャッタリング」も朝夕は 10%、日中は 200% に設定して雲を白くしています。

「アンビエント」「アンビエント色」はボリュームの色に、空の色を反映するために使用しています。modoのボリュームはGIが使用できないので、ボリュームをそのまま使用すると空から浮いて見えます。
「自然科学ベースの日光」で空のアニメーションを設定したら、「アンビエント色」に5~10フレーム間隔でキーを設定して、空の色をスポイトします。
「アンビエント」は朝夕 0 、日中は 1 に設定して「アンビエント色」の影響の強さを設定しています。

 

300mのように大きなサイズのボリュームを使用する場合は「サンプリングレート」の値に注意する必要があります。ボリュームの「半径」を大きくすると、テクスチャのバンディングのような縞模様が目立つようになります。下の画像は半径100mで サンプリングレート 1 の場合の画像です。

サンプリングレート 0.5 に下げると模様が目立たなくなります。ただしレンダリング時間も長くなるので、あまり小さな値は使用しない方がいいです。

 

草のアニメーション

草のアニメーションはダイナミックカーブとファーマテリアルを使用しています。

地面のモデルからヘアーツールの「ガイドを生成」を使用して、「セグメント数」3のガイドを作成します。

作成したガイドに「ダイナミックカーブ生成」でダイナミクスを適用して、「ジョイント角度制限」に小さな値を設定して動き過ぎないようにします。

草を動かすためにTurbulence Forceを追加してランダムにガイドが揺れるように設定します。

 

Fur Material を追加して、ガイドを「方向」に設定するとガイドに合わせてファーが動くようになります。ガイドは「シェイプ」「方向+長さ」「範囲」に設定してもアニメーションします。
本当は「シェイプ」を使用したかったのですが、GLではファーがアニメーションするのにレンダリングでは動かなかったり他のパラメータの影響があるようで、いまいちイメージ通りに動かなかったです。

 

草の質感

草の質感はこんな感じです。

 

Variation Textureでファー一本一本に色のランダムさを加えます。ファーが単色だと人工的に見えるので、ファーやヘアーを使用する場合はVariation Textureを使用すると自然に見えるようになります。

 

Gradient の入力パラメータを「ファーパラメトリック長」にして、草の根元から先端にかけて「サブサーフェース量」が変化するように設定しています。同様に「サブサーフェース色」も設定します。
サブサーフェースを使用することで、逆光のとき葉先の黄色が強くでるように設定してます。

 

チキンのアニメーション

チキンが組み上がるアニメーションは、プロシージャルモデリング機能を使用しています。

骨組みアニメーションのスケマティックです。

「Merge Meshes」したチキンのモデルを「Push」でマイナス方向に縮めます。「Edges to Curves」のカーブモードを「エッジ毎」にして、メッシュの形状のポリラインを生成します。「Delete_1」で全てのポリゴンを削除してポリラインだけにします。「Delete_2」ではリニアフォールオフを使用してポリラインを削除するアニメーションを設定しています。
最後にアイテムのカーブタブで「カーブのレンダリング」をONにすると、ポリラインをレンダリングすることができます。

 

チキンの面アニメーションのスケマティックです。

「Merge Meshes」したチキンのポリゴンを「Delete」で削除しています。ランダムに削除するためにSelectionに「Select Random」というアセンブリを使用します。Percentage Selected チャンネルにキーを設定すると、ランダムにポリゴンを削除するアニメーションを作ることができます。

 

カメラの位置やフレームごとに明るさにもランダムな変化をつけるか迷いましたが、とりあえず単純なタイムラプス表現でした。

 

Edges to Curvesを使うと、骨組みっぽくモデルを手軽に作ることができるので便利ですね。こういった時間経過のアニメーションは、ゲームエンジンの方が天候を変化させたり色々できて便利な気がしますが、レンダリング時間を気にしなければmodoでも手軽に作れます。

ファーでチラツキの少ないレンダリング設定についても書きたかったのですが、テキスト量が多くなりそうだったので記事を分けて書いてみたいと思います。

Tips

modoでパーティクルの位置をブレンドする方法

modoでパーティクルの位置をブレンドする方法について書いてみます。
901で追加された Particle Constraint と Matrix Blend ノードを使用すると、アイテムの形状にパーティクルが集まるような表現を手軽に作ることができます。

 

単純なパーティクル位置のブレンドの画像です。

Particle Operator に「ID」「位置」を追加。IDを Particle Constraint の Particle ID にリンクします。これでパーティクルのIDが近いもの通しをコンストレイントしたことになります。

Particle Constraint の「出力」を Matrix Blend ノードでブレンドします。 Matrix Blend はその名の通り入力されたマトリクスをブレンドするノードです。「ブレンド」が0%だと「マトリクスA」、100%だと「マトリクスB」のマトリクスを出力します。50%だとマトリクスABの中間地点を出力します。ブレンド チャンネルにキーを設定することで、パーティクルの位置をアニメーションしてます。
Matrix Blend はいろんなリグに使える便利なノードだと思います。

Matrix Blend の「マトリクス出力」を Matrix Vector でXYZの移動に分解して、Particle Operator の「位置」にリンクします。これでパーティクルの位置をブレンドすることができます。画像ではMatrix Blendを2個つかって3アイテムの頂点位置とブレンドしてますが、最初はMatrix Blendを1個で2アイテムから試すとわかりやすいと思います。

 

パーティクル位置のブレンドはポリゴンだけでなく、別のパーティクルシミュレーションとブレンドすることもできます。

スケマティックでParticle Simulation_2にCSV Point Cash ノード使用してますが、なくても大丈夫です。

 

単純なブレンドだと機械的に補完され過ぎて感じるかも知れません。このチュートリアルのように、ベクトル減算と Vector:Multiply By Scalar ノードでパーティクルの速度を変化させるとリニアなブレンド感が緩和されると思います。

Randomize ID は速度にランダムさを設定してます。

 

パーティクル位置をブレンドすると、ロゴに集まるパーティクルなんかを作ることができます。

パーティクルの波うつ軌道は Curve Force です。GLの画像で青色のパーティクルが変な動きしてるのは、 CSV Point Cache のオフセットを使ってタイミング調節してるためです。CSV Point Cache のオフセットにキーを設定するとステップ補間になってしまうので、演算ノードをリンクして、演算ノードのチャンネルにキーを設定してます。

ここで問題になったのが、12.1でCSV Point Cache を Particle Constraint にリンクしてシミュレーション実行するとmodoがフリーズします。いちどParticle Simulationを繋いで計算した直後に、CSV Point Cache を繋いでシミュレーション実行するとフリーズせずに動作するというハックに気がついたので何とかなりました。

何となく Particle Constraint はバグってる気がします。シミュレーションを繰り返すと計算速度が徐々に遅くなるような気がするのと、パーティクル数が少なくてもシミュレーションに時間がかかりすぎる印象があります。

Particle Constraint と同じようなことは、 Matrix Compose と ジオメトリ コンストレイントノードを使って再現することもできます。こちらのノード処理の方が Particle Constraint より速く動作するのでお勧めです ( CSV Point Cache とブレンドしたい場合は Particle Constraint を使う必要がある気がします)

 

参考

emFlock2 みたいなの簡単に作れるようにならないかなー。
http://www.mootzoid.com/plugin/emflock2#lightbox[demoAssets]/0/

Tips

modoとAEでアニメ風爆発の作り方

modoとAfter Effectsを使ってアニメ風の爆発の作り方について書いてみます。特に新しい内容ではありませんが、だれかの参考になれば嬉しいです。

最近のアニメでは3DCGが使われることが当たり前になってます。爆発のようなエフェクトも作画ではなく、CGが使用されてるのを多く見かけるようになっています。
CGで爆発を作る場合は大きく分けて2つの方法があります。1つめは球体にトゥーンシェーダを設定して、球体をアニメーションする方法です。2つめはFumeFXのようなフルードダイナミクスや、ボリュームレンダリングを使用する方法です。

今回はmodoのパーティクルとボリュームを使用して爆発の素材を作って、After Effectsでセルっぽい質感にしてみます。

 

ボリュームのレンダリング

modoでボリュームをレンダリングします。色はAfter Effectsで設定するので、無彩色のままレンダリングします。パーティクルやボリュームの設定を解説するのは大変なので、詳細はサンプルファイルをみてください。

■ サンプルファイル

以前の爆発と同じく、今回もゲームっぽく爆発して消えるまでのアニメーションにしてみました。

ボリュームの質感は、爆発の中心を明るくするためにグラディエントレイヤーを「ボリューメトリックルミナンス量」で重ねています。グラディエントの「入力パラメータ」は以下の通りです。

 

デフォルト

わかりやすいように「ボリューメトリックルミナンス量」を使用していない状態の画像です。Multi-Fractal で煙っぽいでこぼこを設定しています。

 

テクスチャ値

入力パラメータに「テクスチャ値」を設定した画像です。Multi-Fractal レイヤーでへこんでいる部分を明るくすることで、煙の中心が高温になってる感じをだすために使ってます。

 

ロケータまでの距離(オブジェクト空間)

入力パラメータに「ロケータまでの距離(オブジェクト空間)」を設定した画像です。個々のパーティクルからの距離でボリュームを明るくしています。「 ロケータまでの距離(オブジェクト空間)」を使う場合は、ボリュームの「自動テクスチャオフセット」や「テクスチャエフェクト」をONにしていると影響を受けてしまうので、使う場合はOFFにする必要があります。

 

ロケータまでの距離

入力パラメータに「ロケータまでの距離」を設定した画像です。爆発の中心からの距離でボリュームを明るくしています。パーティクルを発射直後のボリュームを明るくするために使ってます。

 

最終レンダリング

全てのレイヤーを適用した画像です。

 

After Effects で色付け

modoで無彩色でレンダリングしたボリュームにAEで色をつけます。エフェクトは下の画像の通りです。

トーンカーブでボリュームのコントラストを調節してから、CelMXのGradientMapで爆発の色を設定しています。AE標準のコロラマ エフェクトでも同じことができます。最後にチョークでボリュームの輪郭をシャープにしています。
CelMXはCelFX同様にアニメ撮影処理向けのエフェクト集ですが、MXには3DCGでも便利なエフェクトが入っているので使ってます。

 

このままだと煙がパッキリし過ぎてるので影をぼかします。

レイヤーを複製して、煙の影をBlurCelを追加してぼかします。レイヤーの不透明度を65%くらいにして重ねます。ぼかし方は色々あるので、好きな方法を使うといいと思います。

 

最後に調整レイヤー追加してGlowを適用します。このGlowはお気に入りなので多用しちゃう。

 

作った爆発を Trapcode Particular で適当に発生させるとこんな感じになります。追加で火花や破片、画面ブレをつければ、もっと派手でそれっぽい感じになるんじゃないかと思います。

アニメ撮影に関するメイキングはあまり見かけることがありませんが、最終的なアニメのルックを決める重要なポジションのように感じます。フルCGや実写もそうですがコンポジットって重要ですね。

 

参考

「宇宙戦艦ヤマト 2202 愛の戦士たち」

爆発をLightWaveのハイパーボクセルで作ってるようです。modoでも参考になると思います。
http://www.dstorm.co.jp/dsproducts/lw3d/interview/profile19.html

「劇場版 ソードアート・オンライン –オーディナル・スケール–」

作画の煙の撮影処理前と後の画像が見ることができます。撮影処理で作画の煙のボリューム感がでてます。TurbulenceFDはセルっぽく加工せずに、ボリュームのシェーディングそのまま使ってるようです。こういう合成方法もいいですよね。
https://www.maxonjapan.jp/archives/work/sword_art_online_os

『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』シリーズが実践する、新世代のアニメ撮影ワークフロー

アニメ撮影に関する貴重な記事です。今ではキャラの目や髪にグラデがかかってる作品はあたりまえですね。
https://cgworld.jp/feature/201512-prisma-illya-cgw208t2.html

ufotableのvimeoアカウント

アニメ撮影でとても見応えのある画面をつくるアニメスタジオさん。いくつかメイキング映像が公開されています。
https://vimeo.com/ufotable

参考資料

The Food Thief RIGG

Mayaの猫のリグブレイクダウン。自由度が凄い。目と口が体と別メッシュなのが面白い。

CG News

Shot Sculpt

Shot Sculptと言うスカルプトソフトのデモ版が公開されました。単純にメッシュをスカルプトしたり、ChronoSculptのような時間軸に沿ってスカルプトできるソフトです。選択した頂点にクロスやジグルのような物理計算を加えることが出来るほか、スカルプトしたメッシュの形状を転送したりできるのが面白い。最終的にAlembiとして書き出すこともできるみたい。
http://luizelias.com/ssculpt

CG News

Gaeaの新しい早期アクセスビルド リリース

Gaeaが新しい早期アクセスビルドをリリースしました。地形の侵食ツールが追加されてるようです。動作が重そうですけど面白いですね。価格は現在プレリリース中で15%割引。インディーライセンスは$84、プロフェッショナルライセンスは$169、エンタープライズライセンスは$254。
http://quadspinner.com/gaea/

 

 

手続き型ランドスケープ作成ツールの浸食は、普通は全領域に適用されるか、またはマスクすることができますが、Gaeaでは細かい調整や地形のアートディレクションのために、侵食効果を「スカルプト」する機能を追加しました。

ユーザーがさまざまなタイプの侵食をペイントできる12の新しいツールが含まれています。

  1. LandBreaker、一般的な汎用の侵食ブレークダウン。
  2. ブレーカースタイルの幅広いフローラインを作成するフローライン。
  3. 土壌堆積ツール。
  4. WideFlowを使用すると、長いワイドフローを作成できます。
  5. 強力な岩の彫刻のためのカーバー。
  6. 穏やかな流れの谷間を作るためのギャリー。
  7. 小さな衝撃の穴のためのポケットマーク。ディテールに役立ちます。
  8. 岩石を作るための岩。
  9. カオスな土壌/岩流のためのラフフロー。
  10. 表面を細部化して粗面化するための粗さ。
  11. 表面的なスクラッチを作成するためのスクラッチ。
  12. 強い土壌の流れのための堆積物。

ツールは3つのモードのいずれかで使用できます。ノーマルモードは、自然界で予想されるように動作し、侵食は地形から物質を取り除き他の場所に堆積させます。2つめのモード、無限の流れは土地に残骸を堆積させるが、どこからでもそれを除去することはない。最後に 腐食モードは逆の処理を行い、再デポジションを行わずにマテリアルを削除します。

方向付けられた浸食の詳細については、Quadspinner by Mediumのブログ記事を参照してください 。
https://medium.com/quadspinner/introducing-directed-erosion-3871d8fd0c

Tips

modoのフォールオフ アイテムのイージング

modo 12.0でフォールオフアイテムにイージング機能が追加されました。この機能追加によってカーブを使用した細かなフォールオフ制御ができるようになりました。

例えばリプリケータの「スケール」を制御して結晶化するような表現を作るとき、リニアに大きくなるだけではなく、大きくなったあと少し小さくなる。というようなニュアンスを加えることができます。

 

スケマティックはこんな感じです。

Surface Particle Generatorで球体にパーティクルを発生させます。Particle Modifierは「スケール」を0%に設定し、フォールオフアイテムをリンクしています。フォールオフ アイテムをアニメーションすると、リプリケータのスケールが変化します。

複数のフォールオフアイテムを使用している場合に注意が必要なのは、イージングのカーブが0~1の範囲を超えないように設定する必要があるかもしれません。
上の画像ではリニアフォールオフとテクスチャフォールオフを使用していますが、イージングのカーブが0以下に設定したとき、テクスチャフォールオフの領域に小さな円柱が発生しているのが確認できます。
テクスチャフォールオフの場合は、テクスチャの「上限値」を100以上の大きな値に設定すれば大丈夫なのですが、他のフォールオフ同士の組み合わせでどうなるかは調べてません。

modo11以前のバージョンでもFXアイテムの「パーティクルサイズ」を使用すると、同じようにリプリケータのスケールをアニメーションすることができました。下の画像はGradientのテクスチャロケータをアニメーションさせたものです。

FXアイテムはシェーダーツリーに統合されているので、レイヤーのブレンドやマスクなど制御しやすいのですが、フォールオフアイテムに比べると処理が遅いような気がします。

 

Particle Random Modifier を使うと位置や回転のランダムをフォールオフで制御できるようになります。ちょっとしたモーショングラフィックっぽいアニメーションが簡単に作ることができます。やはり同じような制御をFXアイテムでもできましたが、スケマティックで関係性が見やすいぶんフォールオフアイテムが使いやすい気がします。

 

ちなみに、この結晶化のアニメーションはレンダリングに5時間かかりました。初めのフレームは30秒くらいなのですが、最後のリプリケータのアニメーションが終わったあたりは1枚4分かかります。アイテムのランダムさはリプリケータの「ランダムスケール」を設定してます。

 

マテリアルのシェーディングモデルは「従来」を使用して、レンダリングの設定では「反射深度」2、「屈折深度」1と速度重視に設定してますが、反射と屈折が組み合わさるとレンダリング時間が長くなります。もっとリアルに磨かれていないような質感にしようとすると、反射と屈折にブラーを加えることになるので、もっとレンダリング時間がかかりそうです。

今回はレンダリング時間を短くする工夫として反射用のオブジェクトやライトの変わりに MatCap を使用してみました。輪郭が浮き上がっていい感じに反射してるように見えます。GLでは問題なかったのですが、レンダリングでは使用したマップの上下左右が少し切れてるのが原因で、チラツキが発生してしまいました。

さらにIridescence Material で表面を虹色っぽく設定してます。MatCapもそうですが、modoはマテリアルを加算でブレンドできるのが面白いですね。

屈折のレンダリングは時間がかかるので、MatCapと反射のみで屈折したような質感を再現できないかと実験してみました。これだけ見るとそういうものかと思うかもしれませんが、屈折したものと比較すると透明には見えないですね。やっぱりカメラが動くとわかちゃいます。この反射だけの質感だとレンダリング時間は35分でした。

modoではMatCapをミックスしたりマスクしたりできるので、他のソフトに比べて便利に使える気がします。そのうちトゥーンマテリアルを作ってみようかな。

参考資料

Arnold用のPOTAカメラシェーダ

Arnoldレンダラ用の効率的なカメラシェーダがリリースされました。いわゆるレモン型のぼけや色収差を再現できるシェーダです。
http://zenopelgrims.com/polynomial-optics-arnold/

 

概要

POTA (ARNOLDへのPOLYNOMIAL OPTICS)は、広角レンズ用のスパース高次多項式に基づくアーノルドレンダリング用のオープンソースカメラシェーダです。

POTAは広角レンズ用のスパース高次多項式の実装です。 これはレンズ素子を通る光線を追跡するコストの一部で、高次の収差で画像をレンダリングします。それは、センサ上の光線を外側の瞳孔上の光線に変換するためにブラックボックスとして機能する、適合多項式を事前に計算することによって行われます。

このシェーダはカメラシェーダでの20年の研究努力を表しています。.ZOICでは各カメラの光線がすべてのレンズ要素によって物理的にトレースされています。視覚品質は同等ですが、多項式光学技術は数倍高速であり、薄レンズ計算のコストと比較することができます。特に、複雑なシーンでは、薄いレンズ近似を超える多項式光学系を使用するコストは無視できます。

レンズの記述は近似を有するので、薄いレンズ近似で慣れたように焦点距離を変更することは不可能であることに留意してください。かわりにPOTAをプライムレンズのライブラリと考えてください。いくつかの焦点距離の調整は、センサのサイズを変更することによって行うことができます(実際のカメラのように aps-cセンサのレンズの焦点距離の違いに注意してください)

POTAは波長依存性があり、対応するCIE RGB波長(それぞれの色チャネルごとに1つ)で3枚の画像をレンダリングすることにより、光学的に正しい色収差(正確なデータはほとんどないので、レンズコーティングは無視する)が可能であることを意味する。3つの画像をレンダリングするのは高価ですが、オプションがあります。例えば、赤色チャネルでは700nm、緑色チャネルでは546.1nm、青色チャネルでは435.8nmです。

CG News

Stardust新バージョン

After Effects用のモジュラー3Dパーティクルシステムプラグイン、Stardustの次のバージョンが発表されました。物理演算が搭載になるようです。
https://www.superluminal.tv/category/blog

After Effectsのモジュラー3DパーティクルシステムであるStardustの次のバージョンを発表することに興奮しています。
すばらしい新しいツールセット物理シミュレーションを紹介します。パーティクルとモデルは衝突したり、力の影響を受けながら互いにやりとりしたりすることができ、アニメーションを簡単に作成できます。

新しいバージョンは来週に利用可能になる予定です。

 

主な新機能
  • 物理パーティクル:パーティクルと3Dモデルを衝突させ、相互作用させる。
  • Live Update : Auto Cacheをオンにすると、現在の物理シミュレーション状態が表示されます。
  • ノードワークフロー : 物理シミュレーションワークフローはAfter Effectsに完全に統合されているため、シミュレーション要素を既存のコンポジションレイヤーやライトにリンクすることができ、アニメーションを調整しながら実際の結果をコンポジションで直接見ることができます。

参考資料

ディズニーが「モアナと伝説の海」の島のデータを公開

ディズニーは2016年の映画「モアナと伝説の海」から、、海、珊瑚、樹木、その他の植生を含むモトヌイ島の完全なデータセットを公開しました。
https://www.disneyanimation.com/technology/datasets

プロダクションで使用される実際のシーンで、プロプライエタリツールなしでレンダリングできるように変更されたデータは、レンダリングアルゴリズムをテストするための標準データセットとして使用することを意図しています。

また、プロダクションデータがどのように構造化されているか、ハードウェアがフィーチャアニメーションで典型的な複雑さのシーンをレンダリングできるかどうかを調べたい人にとっては、優れた学習リソースです。

 

150億のインスタンス化されたプリミティブを含む

データは実際の制作シーンであり、初期のティーザーの一部として使用されます。
「9000万を超えるユニークな四角形と三角形と5百万の曲線」を含むメッシュと、葉、残骸、岩石の2,800万件以上のメッシュを含む20の要素で構成されています。すべてが完全にインスタンス化されると、シーンには150億を超えるプリミティブが含まれます。

ジオメトリはOBEX形式で提供され、Ptexテクスチャ、シェーディング情報、アニメーションがあります。シーンには7つのカメラが含まれています。元のアニメーションテストで使用されたプライマリショットカメラ、およびその他の6つのビューです。

 

ディズニー独自のツール

オリジナルはBonsai植生ジェネレータやHyperionレンダラを含むDisneyの社内ツールをベースにしています。ディズニー外にレンダリングできるようにするために、レンダリング用にシーンが修正されています。
ジオメトリとマテリアルから細かいディテールを取り除くだけでなく、ショットを1回のパスでレンダリングするように調整し、「生きている」アニメーションをベーキングまたは削除することを意味します。

しかし、場合によっては、変換作業がシーンの複雑さを実際に増加させました。元のショットはディズニーの海パイプラインの初期バージョンを使用しました。これは、映画で使用されている最新の技術にアップグレードされ、オリジナルの「ミニマリスト」の水に合わせられました。

 

フィーチャアニメーションで遭遇する主要課題の

WDASはこのシーンを「典型的な制作環境」で遭遇するいくつかの課題を代表するものとして説明しています。インスタンス化されたジオメトリの巨大化、複雑なボリューム光のトランスポートなどです。

モーションブラーや、多数の光源(多数の他の主要な製造上の課題)はありませんが、これはパブリックドメインで本物のアニメーションデータに近づく可能性が最も高いものです。

また、グラフィックスの研究者にとっても素晴らしいリソースです。技術テストでMotunuiをもっと多く見て、今後数年間デモをレンダリングすることを期待してください。

 

可用性とシステム要件

WDASのMoana Island Sceneは、研究、ソフトウェア開発、ベンチマークのみを可能にするカスタムライセンスの下で利用できます。

期待どおり、それは大きなダウンロードです。静止画をレンダリングするのに必要なベースシーンは44.8GB、アニメーションデータはさらに23.6GBです。また、よりシンプルな6.1GBのクロックで動作するオープンソースのpbrtレンダラで動作するように変換されたバージョンのデータもあります。

WDASは、ミツバでレンダリングするためにセットアップされ、クリエイティブコモンズライセンスの下で利用可能な、実際の生産データではなく、複雑な量産クラウドデータセットもリリースしました。